エヌエスティ・グローバリスト(NSTG)は2018年1月31日、LoRa変調をベースに独自開発した無線ネットワーク「LoRaPrivate」とLoRaアライアンスによる標準仕様の「LoRaWAN」を融合させる「プロトコル変換モード」をリリースすると発表した。
LoRaWANは通信環境が良ければ、エンドデバイスとゲートウェイの間は10kmほどあっても電波が届くと言われている。しかし、木が生い茂っているなど、障害物が多い環境では電波が届きづらく、ネットワーク構成がスター型のLoRaWANは通信距離が短くなってしまうのが弱点だった。
そのような課題を解決するため、NSTGはマルチホップできる独自開発のLoRaPrivateとLoRaWANを融合できるプロトコル変換モードを開発。これにより、クラウドなどデータを収集するWAN側ではLoRaWANに対応しながら、エンド側はLoRaPrivateでマルチホップした分だけ通信距離を延ばせるようになる。
システム構成のイメージ |
LoRaPrivateのマルチホップ数については、現在は4段ホップまで対応しているが、2月下旬を目処に12段ホップまで対応する予定だ。
同社は近々、ウェアラブル端末などBluetooth/BLEデバイスとの連携が可能になるLoRaPrivateデバイス「SpreadRouter-BLE」もリリースする。そのほか、今後はエンドデバイスから直接データをWAN側に送信できるCat.M1に対応することも検討しているという。