1つは、オンプレミス型とSaaS型のソリューションの連携だ。
ユーザー企業は社員の業務形態に応じて、両形態のツールを適材適所に使い始める。シスコ製品で言えば、オンプレミス型には音声会議システム「ミーティングプレース」や「テレプレゼンス」があり、SaaS型には「WebEx」がある。これらのツールは、例えば社外ではWebEx、社内ではテレプレゼンスのように状況によって、あるいは経営層がテレプレゼンスを用い、社外活動の多い営業社員がWebExを利用するといった使い分けがなされるだろう。だが、両者がシームレスにつながれば、その効果はさらに高まる。
テレプレゼンスで会議を行っている最中に、別拠点にいる現場担当者をWebExで呼び出す、あるいは、出張中の社員が重要な議題を扱うテレプレゼンスの会議内容をWebExでモニタリングする、といった具合だ。
2つ目は、ベンダー間の連携だ。ユーザー企業の投資効率を最大化するために、今後UCはますますマルチベンダー化が求められるようになる。
「お客様の既存設備と当社のソリューションをインテグレーションして、業務改革がしやすいインフラを提供する。そうした付加価値を提供していきたい」と語るのは、シスコ・プロダクトマネージメント・ビジネスデベロップメントマネージャーの渡邊靖博氏だ。先ほどの会議システムの例でも、ベンダー間融合が可能になればUCの選択肢は大きく広がる。
次回は、今回紹介したのとは別の切り口のUCの入り口について紹介する。
第2回 コミュニケーションツールの統合で運用コスト削減
第3回 「顧客接点」で高い投資対効果を生むユニファイドコミュニケーション