「ChatGPTに質問して答えが返ってくるだけでは面白くないし、生産性向上にもあまり寄与しない」
独自のLLM「netone LLM」開発のきっかけについて、プロジェクトをまとめるセールスエンジニアリング本部副本部長の中嶋章博氏はこう語る。
同社は4月に複数の技術本部から人員を募って、生成AI活用を推進する約40名のチームを結成した。まずChatGPTをベースに、クラウド上にトライアル環境を開発。社内のナレッジをデータベース化し、それを検索・要約させることから始めた(図表1)。
図表1 netone LLMの構成と活用例
この12月には全社展開を開始しており、約1400名の社内エンジニアが、顧客向けの提案書の骨子をChatGPTに作ってもらう、設計仕様書に基づいてコーディングしてもらうといったかたちで活用。運用保守にも利用しており、コールセンターに蓄積された「お客様やメーカーとやり取りした膨大なナレッジを学習させ、トラブルシューティングやQA対応の効率化に使う」と、第3エキスパートオペレーション部 部長の工藤英幸氏は話す。