(左から)ルーメン・テクノロジーズ(日本法人) アカウントディレクター エンタープライズ アジアパシフィックの辰己陽一郎氏、ルーメン・テクノロジーズ シンガポール CISO&シニアディレクター エンタープライズセールス アジアパシフィックのワイ キット・チャー氏、同 シニアディレクター APACネットワークプラクティス、デリバリー&オペレーションのクリス・レゼンテス氏
――ルーメン・テクノロジーズは長い歴史を持つ通信事業者です。1930年、米ルイジアナ州の地域通信事業者としてスタート。ホスティングITサービス大手のSavvis、Tier1のISPで大手通信事業者のLevel3 Communicationsの買収などを経て、2020年にCenturyLinkから現在の社名に変更されました。この間、通信事業者を取り巻く環境は変化し続けてきましたが、現在大きな変革をもたらしているのがAIです。ルーメンは最近、「AI向けの信頼できるネットワーク」をキャッチフレーズにしていますね。
レゼンテス AIモデルは学習のためのデータを必要とします。そこで私たちは、データセンターをデータの供給源やAIを利用するユーザーとつなぎ、AI経済を成り立たせるための信頼できるネットワークを提供しています。
米国にはAIモデルを運用するために建設されたデータセンターがたくさんありますが、ルーメンはそうしたデータセンターを相互接続する光ファイバーネットワークにおいて数多くの実績があります。
低損失の光ファイバー採用
――報道によるとマイクロソフト、AWS、グーグル、メタはいずれもAIのために、ルーメンからネットワークを購入しており、この4社からの売上は80億ドル以上に上るそうですが。
レゼンテス はい、その4社だけですでに85億ドルのビジネスがあり、さらにその他のハイパースケーラーや大手企業とのビジネスも伸びていくと考えています。なぜかと言えば、ハイパースケーラーをはじめとするAI事業者は、広帯域かつ低遅延のネットワークを必要としているからです。
ルーメンは、米国全土に光ファイバーを敷設しているほか、低遅延の光ファイバーネットワークを世界規模で保有しています。これが1つのアドバンテージとなって、ハイパースケーラーをはじめとした光ファイバー接続を必要とする企業に採用されているわけですが、ルーメンの特徴は、顧客が望まれるカスタムソリューションを一緒に考え、そして私たちが構築することにあります。
例えばルーメンは今、顧客の要望を受けて、より低損失の光ファイバーへどんどん張り替えていっています。光ファイバーが低損失になると伝送距離が延び、途中の中継器の数を減らせますから、より低遅延のネットワークを実現できるのです。
ルーメンはハイパースケーラーと緊密に協力して彼らの光ファイバーのルートなどの要件を把握しながら、世界最大規模の光ファイバーメーカーの1社であるコーニングと大規模な契約も結んでいます。
――ルーメンのWebサイトでは「競合と比較してマイナス25%の光損失」「5ミリ秒以下の遅延」などとアピールしています。
ワイ キット この顧客専用にカスタマイズした光ファイバーネットワークを提供するサービスの名称は「Private Connectivity Fabric(PCF)」というのですが、日本でも昨年からPCFを提供し始めました。すでに、AI開発に関する重要なデータセンター間を接続する日本のグローバル企業から受注しています。日本にある4つのデータセンター間を接続する、AIサービスのためのカスタムネットワークであり、ダークファイバーを用いて構築しました。