西松建設は、インフラ施設管理者の作業を効率化・省力化するため、LPWAネットワークのSigfoxとIoT技術を活用した「インフラ監視クラウドシステム」を開発し、実証運用を開始したと発表した。現在、神奈川県川崎市内の工事現場で実証運用中だという。
同システムの活用シーンとしては、傾斜、擁壁、護岸、柱状物など、既存インフラの目視点検では定量的な確認が難しい変状の確認を想定。屋外仕様の小型センサボックスを計測したい場所に設置するだけで、センサで計測したデータがSigfox経由でクラウドサーバに転送されるようになる。そのデータは、PCやスマホなどから閲覧できる。
インフラ監視クラウドシステムの構成イメージ |
センサボックスは、センサ(9cm×9cm×5cm)、無線通信(Sigfox)、乾電池を同梱している。センサの種類は、傾斜や衝撃を計測する「加速度センサ」、紛失時に探索可能な「GPSセンサ」、現場環境を把握する「温度センサ」。乾電池で2年以上の稼働を確保してという。
センサボックスの外観 |
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既存の類似技術の5分の1の価格で提供できることを目標に開発中で、2017年内に仕様を確定し、2018年内に実用化する予定だ。