NECプラットフォームズ保坂社長「“グローバルトップ”のものづくりを4社統合で実現」

NECがグループのハードウェア開発・生産体制を再編した。4つの子会社を統合し新たに設立した「NECプラットフォームズ」にITと通信/ネットワーク技術を結集、ICT製品の開発・生産を一元化し競争力を高める。新会社社長に就任した保坂岳深氏に今後の方針を聞いた。


――7月1日に新会社「NECプラットフォームズ」が発足しました。NECグループ内でどのような役割を持つ会社なのですか。

保坂 NECは先進のICT 技術を活用した高度な社会インフラを提供することを目的に「社会ソリューション事業」に注力していますが、それを支えるICT基盤、つまりプラットフォーム製品の開発と生産を一元的に担う中核会社として設立しました。

グループ内の4つの生産会社とテープストレージ事業、そしてNEC本社のシステムプラットフォームビジネスユニット(BU)のサプライチェーン統括機能を統合しています。ICT製品の開発・生産部門をすべて集め、開発・資材調達・生産を一手に担います。製品・ソリューションの販売、提供に関しては、主に大企業向けはNECとその販売パートナーを介して行い、中堅中小企業(SMB)向けはNECプラットフォームズとその販売パートナー経由で行います。

図表 NECプラットフォームズの役割と方向性
NECプラットフォームズの役割と方向性

――統合された4社と新会社の事業規模について教えてください。

保坂 ビジネスホン「UNIVERGE Aspire UX」やPOS端末を主力とする「NECインフロンティア」と「NECインフロンティア東北」、ブロードバンドルーターやWiFiルーター等のアクセスネットワーク製品を開発・生産する「NECアクセステクニカ」、コンピュータやサーバー/ストレージなどIT製品の「NECコンピュータテクノ」の4社です。これに、NECエンベデッドプロダクツのテープストレージ部門を加えています。

NECインフロンティア(東北含む)、NECアクセステクニカ、NECコンピュータテクノの売上の、新会社での比率は3分の1ずつです。売上高は、2014年3月期実績の単純合算ベースで2351億円、社員数は約5100人です(いずれも連結)。

事業所は国内に7つ、営業拠点は全国25拠点となります。そのほか海外にも関連会社として、旧NECインフロンティアの工場であったNECプラットフォームズ タイ、NECアクセステクニカ蘇州があります。

月刊テレコミュニケーション2014年8月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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保坂岳深(ほさか・たけみ)氏

1980年3月横浜国立大学工学部電気工学科卒業、同年4月NEC入社。2003年10月電力・公益ソリューション事業部長、04年4月キャリア・プロバイダー事業部長、05年10月エネルギーソリューション事業部長、06年4月企業ネットワークソリューション事業部長、07年4月エンタープライズ事業本部副事業本部長、09年4月企業ネットワークソリューション事業本部長、10年4月執行役員、14年4月NECインフロンティア取締役常務、6月代表取締役 執行役員社長、7月NECプラットフォームズ代表取締役 執行役員社長に就任

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