Wi-Fi 6E/7をはじめとする新たな無線通信システムの普及が進むなか、アクセスポイント(AP)の設置場所や周囲の環境などによっては干渉や死角が発生するおそれがあり、今後は通信品質をより正確かつ工数をかけずに測定することがこれまで以上に重要になる。
海外の産業用通信デバイスなどを輸入販売する専門商社のアイ・ビー・エス・ジャパンは、こうした課題を解決するソリューションを「ワイヤレスジャパン×WTP 2025」で展示している。フィンランド発のEkahau(エカハウ)社のWi-Fi測定ソリューションがそれだ。
同ソリューションは、事前に専用ソフトウェアをPCやタブレットなどにインストールし、測定デバイス「Ekahau Sidekick2」を肩やストラップにかけて持ち歩くことで、現場でのWi-Fiの測定・診断を手軽に実施できる。
測定デバイス「Ekahau Sidekick2」
デバイス本体はアンテナやスペクトラムアナライザー、バッテリーなどを備え、2.4/5/6GHz帯のトライバンドをサポート。これにより、Wi-Fi 6E/7のサイトサーベイ(電波調査)やスペクトラム解析を行える。また、1回の充電で1日以上の現場調査が可能で、さらに1時間の充電で4時間使用することができるという。
ある美容ブランドの製造工場では、同ソリューションを用いて工場内の電波カバレッジや干渉源を測定・可視化。各APの最適な配置を実現しているという。ホテルやショッピングモール、イベント会場などでも導入実績があるそうだ。
電波カバレッジや干渉源の測定・可視化イメージ
アイ・ビー・エス・ジャパンのブースでは、実際にサイトサーベイを体験できる企画も用意している。そのほか、台湾のMOXA社が開発する産業用プライベート5Gセルラーゲートウェイなど、各種ネットワーク関連機器の展示も行っている。