富士通研究所は2015年4月2日、200Gbpsで通信パケットをモニターしながらリアルタイムに品質解析できるソフトウェアを開発したと発表した。
通信事業者の基幹網ではすでに通信速度100Gbps、上下合わせて200Gbpsのイーサネットが導入されているが、高価な専用ハードウェアを必要とせず、1台の汎用ハードウェアで200Gbpsのパケット収集と品質解析が行える。
このためサービス品質劣化の原因や場所の特定を、低コストで実現できるという。また、サイバー攻撃の送信元や被害を受けたサーバー、アプリケーションごとに必要な通信量なども把握可能になる。
パケット到着ごとに発生した割り込みを集約して処理回数の削減などを行う「パケット収集高速化」や複数のCPUコアを使用しても競合が発生しない「処理の並列化」などの技術により、従来比10倍の200Gbpsの性能を達成した。
富士通研究所では今後、実証実験などを進め、2015年度中の製品への搭載を目指す計画だ。
200Gbpsでの通信パケットのモニターと品質解析のイメージ |