KDDIが出資するAdunaとは グローバルキャリア連合が目指す「5G収益化」の道

KDDIは2025年2月7日、AT&TやVerizon、Telefonica、Vodafoneら大手通信キャリアとエリクソンが出資する合弁会社Aduna(アドゥナ)への出資に合意した。名だたる12のグローバルキャリアが参画するこのAdunaは何を目指しているのか。KDDIは2025年2月21日に記者説明会を開催し、その狙いについて説明した。

世界中の通信キャリアが課題とする「5Gのマネタイズ」。キャリア各社は、5Gの特徴を活かしたアプリケーションやサービスの開発を促すことでこれを成し遂げようとしているが、目立った成功例はまだ出てきていない。

この状況を打開する手段の1つとして注目されているのが、ネットワークAPIだ。アプリ開発者らが5Gネットワークの機能にアクセスできるようにすることで、5Gを活用したビジネス開発を後押しする。

5G活用の課題

5Gマネタイズで注目されるAPIと、活用の課題

ただし、このAPI活用には課題があった。KDDI コア技術統括本部 技術企画本部でBeyond5G戦略室長を務める松ヶ谷篤史氏は、「国やキャリアによって、同じ機能でもAPIの仕様がバラバラ。サービス開発者がいろいろなキャリアのAPIを使おうとすると差分を吸収しなければならず、ビジネスがスケールしない」と説明した。

そこで求められたのが、世界中のキャリアへ共通的なアクセスを可能にする「共通API」だ。これがあれば、アプリ/サービス開発者はキャリアごとに個別対応する必要がなくなり、「どのネットワークでも同じ機能が呼び出せる」(同氏)。

2023年2月に、この共通APIを実現する「GSMA Open Gateway」構想がスタートした(参考記事:キャリアがGAFAMと組む道 テレコム業界のAPIエコノミーを作る)。KDDIはそのボードメンバーを務めており、現在267社が参画。46社がすでに商用サービスを開始している。

KDDI コア技術統括本部 技術企画本部でBeyond5G戦略室長を務める松ヶ谷篤史氏

KDDI コア技術統括本部 技術企画本部 Beyond5G戦略室長の松ヶ谷篤史氏

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