Colt、ハネウェル、ノキアが低軌道衛星を用いた長距離の量子鍵配送を試験

Coltテクノロジーサービス、ハネウェルとノキアの3社は2025年6月、宇宙空間を活用した次世代の耐量子暗号ネットワークの試験運用に向けて協業することを発表した。

量子コンピュータは、従来の暗号アルゴリズムが依存する数学的難問を高速で解く能力を持ち、暗号通信の前提を根本から揺るがす可能性がある。こうした脅威に対抗する技術の一つが量子鍵配送(QKD)であるが、現状では量子鍵を配送できる距離は約100kmという制約がある。これを打破すべく、低軌道衛星を用いた長距離通信の実証試験に3社で取り組む。

この取り組みにおいて3社は、量子コンピューティング攻撃に耐性を持つ耐量子計算機暗号技術を開発するため、宇宙ベースと海底ベースの技術を試験的に導入する計画という。今回の実証では、低軌道衛星経由で超長距離および大西洋を横断するQKD通信を試験する。

この発表は、Coltが2025年3月に開始した地上ネットワークにおける量子耐性技術のパイロットプロジェクトに続くもの。また3社は今回の実証に先立ち、量子暗号技術のリスクと可能性をまとめたホワイトペーパー「耐量子計算機暗号技術に対応したネットワークへの道」を共同発行している。

 

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