Web会議「nice to meet you」がブランド名を「V-CUBE(ブイキューブ)」に変更

ブイキューブが提供する国内シェアNo.1(シード・プランニング調べ)のWeb会議サービス「nice to meet you」がブランド変更を実施。社名と同じ「V-CUBE」に名称を変え、グローバル市場開拓に挑む。

Web会議サービス「nice to meet you」を開発・提供しているブイキューブは2010年5月17日、同サービスのブランド名称を社名と同じ「V-CUBE」に変更すると発表した。また、合わせて今後の事業戦略についても説明。国内における市場拡大とともに、グローバル展開の強化にも乗り出すとした。

間下直晃・ブイキューブ代表取締役社長

グローバル展開見据えブランド変更

間下直晃・代表取締役社長は、「『nice to meet you』というこれまでの名称はやわらかく、ユーザーからコンシューマ向けのサービスのように受け取られる」としたうえで、今回のブランド名変更について、ここ数年盛り上がりを見せる国内ビジュアルコミュニケーション(テレビ/Web会議)市場での顧客基盤拡大と、今後のグローバル展開に向けてのブランディング戦略の一環であると説明した。

2004年から提供開始した「nice to meet you」を「V-CUBE」へと名称変更する

ビジュアルコミュニケーション市場は08年から09年にかけて、景気悪化による出張経費削減、エコ対策、パンデミック対策等を反映して拡大。今後も、より一層の成長が期待されている。間下社長によれば、特にASP/SaaS型への関心が高まっており、ブイキューブへの問い合わせ件数も2009年度は前年度比で10倍にも上ったという。

また、従来の会議用途だけでなく、セミナーや営業支援、遠隔教育や遠隔医療、映像配信、オンラインサポートなどその用途が拡大していることも市場の成長を後押ししている。「官公庁での採用も加速している。全国知事会への導入も決定した。地方にも利用が広がることで、さらなる市場拡大が見込める」(間下氏)という。

OS/デバイスフリーで「誰でも使える」

同社のビジュアルコミュニケーションサービス「nice to meet you」は従来、会議用、セミナー用、サポート業務用などの用途ごとに機能を最適化し、合計5つのサービスメニューに分けて提供されてきた。なお、ASP/SaaS型と、サーバー設置型の両形態が選択できる。ブランド名変更後もその形態は変わらず、次の5つのサービスが提供される。

●「V-CUBE ミーティング」:会議用(N対N)。最大100拠点まで参加可能(11拠点以上はオプション)
●「V-CUBE セミナー」:セミナー・研修用(1対N)。大規模同時配信が可能
●「V-CUBE セールス&サポート」:営業支援およびオンラインサポート用(1対1)
●「V-CUBE ビデオ」:動画配信用。動画変換機能付き
●「V-CUBE ポータル」:配信コンテンツ、ユーザー管理用

今後の取り組みについては、(1)キャリアやSIer等とのパートナーシップの強化、(2)デバイスフリー対応、(3)利用シーンの拡大、(4)グローバル展開の強化、(5)メディアとのリレーション強化などが挙げられた。

間下社長は特に、デバイスフリー対応とグローバル展開について強調。端末によらず利用できる環境を整え、さらに海外展開、特に東・東南アジアの市場を開拓することで「当社のビジュアルコミュニケーション(VC)プラットフォームを、当たり前に使う『なくてはならないサービス』にしていきたいと抱負を述べた。

具体的には、OSに依存せず(Windows/MAC/Linuxで利用可能)、インストールも不要なV-CUBEを、スマートフォンやタブレットPCなどのモバイル環境からも利用できるよう機能開発を進める。すでにiPhoneとAndroidスマートフォンでも利用には対応済みだ。また、iPad対応についても現在開発を進めているという。

ドコモのAndroidスマートフォン「Xperia」での動作の様子

なお、スマートフォンでの利用時は、資料共有を3G網あるいはWiFi経由のデータ通信で行い、携帯電話回線で音声通話を行うため、会話中の音声の途切れなどが少なく3G網経由でもストレスのない会議が可能という。また、iPadについては、電話での通話と併用してiPadで資料共有・閲覧を行うといった利用法を想定しているようだ。

アジア諸国へ幅広く展開

一方、グローバル展開については、昨年9月に設立したマレーシア拠点を核に、シンガポールやベトナム、タイなどへの進出、さらに他のアジア諸国への展開を狙う。すでに前記3国では案件も進行中という。

東南アジア諸国をターゲットとする点について、間下社長は、「日本と同様、フェイス・トゥー・フェイスのコミュニケーションを重視する風土がある。電話会議から発展した欧米ベンダーのサービスに比べ、“対面”を重んじ、テレビ会議を簡便に利用するという目的で進歩してきた『アジア型』のサービスのほうが受け入れられやすい」と話す。

V-CUBEは日本語および英語に対応している。まずは英語圏から進出し、また、中国語への対応なども進めながらアジア市場を開拓していきたい考えだ。また、資本業務提携を行っているインテルとの連携にも期待をかける。WiMAX普及を推進するアプリケーションとしてV-CUBEを活用するなどの展望を示した。

2011年に売上規模30億達成を目標に掲げる

以上のような施策を展開し、「2011年にはアジア地域で30億円規模を目指す」と間下氏。海外事業については、2011年に売上5億円を目標に掲げている。

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