NTTアグリテクノロジー、台湾國立宜蘭大學、台湾のThroughTek(TUTK)の3者は2025年4月9日、遠隔地にいる指導者からデータに基づく指導を受けることができる「遠隔営農支援システム」の実証実験を開始したと発表した。
3者は2024年9月、スマート農業技術を活用した日本と台湾における農業の課題解決を目指し、MOU(基本合意書)を締結。12月からは、台湾・宜蘭県の名産であるネギを対象に、ネギ栽培の指導者が遠隔営農支援システムを通じて栽培未経験者を指導することで、台湾での遠隔営農支援システムの有効性を検証した。
結果、栽培未経験者目線では、「作物に異変が起きた際にすぐに指導を受けることができた」「画像を用いてネギの花の判別法を詳細に知り、収穫時期の把握にもつながった」等の有効性が、指導者目線では、「指導における移動時間の効率化ができた」等の有効性が確認されたという。
今回の実証では、宜蘭大學の温室でマスクメロンを栽培し、遠隔営農支援システムを使用する場合と使用しない場合を比較することで、定量的な効果の導出を目指す。指導者は、栽培未経験者2名に対し、一方には遠隔営農支援システムを用いた指導を実施し、もう一方には従来の指導を実施することで、両方の効果を比較する。