AIで不審なユーザーを検知大量のデバイスが無線経由で社内ネットワークに接続するようになれば、パフォーマンスだけではなく、セキュリティの課題も増大する。
正規のユーザーになりすまして接続しているデバイスはないか、内部攻撃を仕掛けているユーザーはいないかなど、大量のデバイスの中から不審な動きを見つけ出す必要があるからだ。
その対策の1つとして最近注目が高まっているのがUEBA(User and Entity Behavior Analytics)だ。ユーザーの振る舞いを機械学習し、普段とは異なる不審な行動をAIで検知するソリューションだ。
例えば、アルバの「Aruba IntroSpect UEBA」の場合、通常の行動パターンを学習したうえで、逸脱した行動があれば分析し、危険度を数値化する。何度もログインに失敗しているユーザーは、パスワードが漏洩して他人がなりすましている可能性があるため、スコアが上昇するといった具合だ。従業員が複数のデバイスを使い分けている場合には、それらすべてから情報を集め、スコアを出すことができる。「ネットワークに入ってからの行動が常に監視されていることは、不正抑止にもつながる」と池田氏は述べる。
以上、無線化するオフィスの運用やパフォーマンス向上、セキュリティに役立つ最新技術を見てきた。人手にはなるべく頼らず、AIをはじめとする最新技術を上手に活用していくことが、IoT時代にはより一層重要になっていく。