ビジネスチャットとCisco Sparkは「断固違う」再び演台に上がった石黒氏は、シスコの目指す“違い”について話した。その違いとは、(1)とにかく簡単、(2)クラウドにつながる、(3)相互接続性の3つだ。
「シスコではこの3つが叶わないものは製品化されない」そうだが、そのコンセプトを象徴する製品の1つがクラウドサービスの「Cisco Spark」である。「チームコラボレーションという考え方で、ゼロから作り上げた」(石黒氏)。Cisco Sparkについては昨年のワークスタイル変革Dayでも紹介されたが、「この1年で機能がかなり拡充された」という。
チームコラボレーションのために開発されたCisco Spark |
Cisco Sparkに対しては、最近普及が進んでいるビジネスチャットと同様のツールと捉える向きもあるかもしれないが、「それは断固として違う」と石黒氏は話した。
石黒氏によると、調査会社のガートナーは「2018年までに50%のチームコラボレーションとコミュニケーションは、モバイルでのグループコラボレーションアプリ経由で実行される」としたうえで、ビジネスチャットとは別のカテゴリとして、モバイルアプリに対応したビジネスメッセージングが普及すると予測しているという。
Cisco Sparkは、このビジネスメッセージングに相当するツールで、無料でスタートできる。
その特徴は、チームワークのためのツールであり、トピック別やチーム別に“部屋”を作成し、コラボレーションできる点だ。また、モバイルやビデオ会議端末など、「基本的にどのデバイスでも同期ができ、すべてのデバイスでコミュニケーションを途中から引き継ぐことができる」。さらにテキストだけではなく、音声やビデオなど、いろいろなメディアに対応しているのもポイント。今後は「サードパーティとの連動やボットとのAPI連携にも力を入れていく」とも石黒氏は語った。
すべての端末につながるCisco Spark |