一般財団法人 家電製品協会は2016年1月22日、IoT時代のスマートハウス普及に向けた人材育成のため、新たな資格制度「スマートマスター」を始めると発表した。
新資格制度「スマートマスター」の概要 |
「家電製品協会としては、スマートハウスを文字通り“賢い家”と考えている。家や生活をコントロールする、巨大なロボットだ」。スマートハウスの意義について、こう話したのは同協会 専務理事の伊藤章氏だ。
具体的には、(1)電力を中心とするエネルギーの消費効率の向上、(2)そこに暮らす人々のニーズやライフスタイルに合わせた各種のサービスを提供、の2つをスマートハウスの役割と捉えているというが、一方で課題もある。
スマートメーター、家の断熱性能、蓄電、家電、ロボット、通信ネットワークなど、様々な技術からスマートハウスは成り立っており、「消費者の理解を超える状態になっている」ことだ。しかも、「各種の技術や製品は、各々異なった事業者が担当しており、消費者は誰に相談すればいいかも分からない。横断的にコーディネートする人材が決定的にかけている」。
家電製品協会 専務理事 伊藤章氏 |
そこで新設されたのが、このスマートマスターという資格制度となる。家のスマート化が求められている社会背景からHEMS、リフォーム、インテリジェント化する家電に関する知識まで、スマートハウスに要する広範囲な知識を有した人材を認定する。
メインの資格取得者として想定されているのは、スマートハウス関連ビジネスに携わり、実際に消費者と向き合う業務を担当している人。第1回の資格試験は今年9月に行われる予定で、年間1000人程度の取得者を目標にしているという。