Web会議が「経営」を変えた!――iPadで全国64拠点をつなぎ「支店長会議」「業務教育」

全国64拠点のネットワークを強みに、全国でオンサイト保守サービスを展開する新興サービス。しかし、この強みは、課題でもあり続けていた。「全国に広がる拠点とのコミュニケーションをどう円滑に行うか」という課題だ。解決策となったのは、KDDIのiPadとWeb会議サービス「KDDI TeleOffice」。支店長会議や業務教育などに活用し、「経営」が変わり始めた。

Web会議で作業ミスと作業時間も短縮へTeleOfficeが活躍しているのは、支店長会議だけではない。業務教育にも大きな効果を発揮している。

前述の通り、新興サービスは、全国でオンサイトサービスを提供している。同社の顧客には全国展開する企業が数多くおり、例えば全事業所でのルーターの一斉切替など、全国にまたがる案件も少なくない。

こうしたケースでは、本社の技術部門が作業手順書を作成し、全国の拠点に配布。各拠点の作業員たちは、この手順書をもとに作業を進めていくことになるが、「手順書を渡すだけでは、なかなか細かいニュアンスは伝えられません」。同社 ICTソリューション推進本部 第1営業部 営業1課 課長の岸本一彦氏はこう話す。

新興サービス 岸本一彦氏
ICTソリューション推進本部 第1営業部 営業1課 課長 岸本一彦氏

このため、特に重要な案件については、本社に作業員を集めたり、本社の担当者が全国の拠点をキャラバンで回るなどして説明や教育を行っていた。しかしながら当然、すべての案件でこうした対応は行えない。

そこで活躍しているのがTeleOfficeだ。同社はKDDIのiPadを約120台導入しているが、本社の幹部社員や全国の支店長などに貸与しているのに加えて、各部門や各拠点に最低1台ずつは配備している。

このiPadとTeleOfficeを用いることで、「今まで業務教育をやっていなかった規模の案件でも、気軽に業務教育が行えるようになりました」(岸本氏)という。

業務教育の例
iPadとKDDI TeleOfficeによる遠隔業務教育の様子。手順書の読み合わせをしながら、細かいポイントなどについても情報共有していく

その結果、「作業時間の短縮や作業ミスの低減が図れています」と同氏。また、従来なら集合教育を行っていたような案件でも、TeleOfficeで代替することが可能となり、出張費の削減もできているそうだ。「私の担当する案件だけでも、年間100万円は経費を削減できていると思います」

TeleOfficeはこのほか、各エリアの営業会議や作業後の振り返りミーティング、本社の総務部と全国の作業員との面談などにも活用。また、遠隔コミュニケーション用途だけではなく、会議のペーパーレス化にも貢献している。

以前は会議の参加者分、紙の資料を準備する必要があったが、現在はTeleOfficeに資料をアップロードすればiPadで共有できる。用紙代と印刷代の削減だけではなく、会議準備時間の短縮にもなっているそうだ。

なお、TeleOfficeはパソコン等にも対応しているが、新興サービスでは常にiPadからTeleOfficeを利用している。iPadにはカメラも搭載されており、オールインワンで簡単にWeb会議が行えるからだという。

また、TeleOfficeを利用する時のネットワークは、公衆網であるKDDIのLTEで、無線LANなどは使っていない。「全国の拠点には無線LANが整備されていないため、LTEで使えるというのは大きなポイントでした」(岸本氏)。本社では多人数で同時にTeleOfficeを使うこともしばしばだが、画質の劣化などなく利用できているという。

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