OKI坪井氏「UC事業は3年連続の増収増益、新製品投入でシェア20%が視界に」

IPテレフォニー、ビデオ会議、コンタクトセンターシステムとUC市場の中核をなす分野すべてで自社製品を持つOKI。企業ネットワーク事業は3年連続で増収増益となる見込みだ。同事業を統括してきた坪井正志事業部長は、「メイドイン日本ならではの製品開発の成果が現れた。2014年度はさらに成長する」と自信を見せる。

――満を持して、ユニファイドコミュニケーション(UC)事業の主力製品の1つであるコンタクトセンター向けシステムの新製品「CTstage 6Mi」が発表されました(関連記事)。

坪井 UC市場はIPテレフォニーとビデオ会議、そしてコンタクトセンターシステムの大きく3つの製品分野で構成されます。我々の強みは、その3分野とも自社開発の製品を持っていることにあります。

2013年度は、中期経営計画の最終年度に当たりますが、UC事業を含む企業ネットワークシステム事業は3年連続で増収増益を達成できる見込みです。これは、2012年に大規模向けI P-PBX「DISCOVERY neo」、2013年に中堅中小向けビジネスホン「CrosCore」と新製品をリリースし、IPテレフォニーの製品ラインナップを一新した成果です。2製品とも好調で、開発にあたって掲げた「変革と継承」というコンセプトが、お客様および販売パートナーのニーズに合致しました。今回発表したCTstage 6Miにも、このコンセプトは貫かれています。

OKI 坪井正志氏
OKI 通信システム事業本部 企業ネットワークシステム事業部長 坪井正志氏(※取材当時。4月1日からソリューション&サービス事業本部企画室長)

UC事業は「変革と継承」を軸に

――改めて、UC 事業におけるCTstageの位置付けについて教えてください。

坪井 UCは多様なコミュニケーション手段を統合、融合しようとするものですが、その手段・システムを敢えて2つに分類すると、社内のコミュニケーションと社外のコミュニケーションに分けられます。

コンタクトセンターは社外、お客様との接点であり、その会社にとって“顔”となるものです。社内のコミュニケーションを主に担うのがPBX/ビジネスホンやビデオ会議だとすれば、CTstageは社外とのコミュニケーションにおいて主役を務めるものです。その意味で、我々のUC事業において、非常に重要な位置を占める製品です。

――「変革と継承」とは、どのようなコンセプトでしょうか。

坪井 企業は今、経営の効率化やスピード向上のためにワークスタイルの変革を求められています。それを支えるコミュニケーションシステムも自ずと変革を求められています。

しかし、ただ先進的な製品に変えれば良いというものではありません。お客様固有の働き方やコミュニケーションのやり方があり、そこには変えてはならないものもあります。日本独自の、ともすれば捨て去られがちな、そうした良い部分を継承しながらワークスタイル変革を支援するのが、「変革と継承」の意味するところです。

月刊テレコミュニケーション2014年4月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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坪井正志(つぼい・まさし)氏

1983年3月慶應義塾大学工学部管理工学科卒業後、同年4月沖電気工業入社。2000年4月、情報通信ネットワーク事業部ソリューション第二部長、同12月、同事業部ソフトウェア技術第二部長を兼務。02年4月、マルチメディアメッセージングカンパニー・プレジデント。05年4月、情報通信事業グループIPシステムカンパニー・プレジデント。08年4月、グローバルビジネス本部長。09年4月、OKIネットワークス取締役。11年4月通信システム事業本部企業ネットワークシステム事業部長、14年4月よりソリューション&サービス事業本部企画室長へ異動

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