OKIがコンタクトセンターシステムの新製品「CTstage 6Mi」を発表

OKIがコンタクトセンターシステムの新製品「CTstage 6Mi」を発表した。導入・拡張時の柔軟性、高可用性を高め、さらにデータ分析機能も強化。コンタクトセンター市場およびUC市場でのシェアアップを狙う。

OKIは2014年2月25日、コンタクトセンターシステム「CTstage(シーティーステージ)シリーズ」の新製品「CTstage 6Mi」を発表した。1システムで3000席、複数システムの連携時で最大1万席レベルまで対応する。

OKI代表取締役社長の川崎秀一氏(左)と、企業ネットワークシステム事業部・事業部長の坪井正志氏

CTstageは、IP-PBX製品「DISCOVERY neo」やビジネスホン「CrosCore」等と並ぶ、同社のユニファイドコミュニケーション(UC)事業における中核製品だ。IP-PBX、ビジネスホンともに、ここ数年で新製品を次々と投入しており、今回のCTstage 6Miのリリースによって、UC関連製品のラインナップが一新されることになる。発表会では代表取締役社長の川崎秀一氏が「UCは、創業時の電話機から受け継がれたOKIそのもの」と語るなど、新モデルの販売と、今後のUC事業の推進に向けた意気込みを見せた。

2016年までに国内UC市場トップシェアを目指す

そのUC事業を統括する企業ネットワークシステム事業部・事業部長の坪井正志氏によれば、CTstage 6Miの開発に当たっては、顧客企業ごとに独自性を容易に反映できるコンタクトセンターシステムの実現を目指したという。「コンタクトセンターシステムは、お客様の要求や変化を吸収し、それに合わせて多様化できるシステムでなければならない」とし、「MULTI-STYLE(マルチスタイル)」をコンセプトに開発を進めたと話した。

具体的には、導入時/拡張時のサイジング、連携するIP-PBXの機種やシステム構成などが柔軟に選択・構築でき、かつ、エンドユーザーが利用する管理画面・ツールの構成も自由にカスタマイズできることなどが特徴だ。例えば、システム規模については、回線収容数・席数が変わっても、同一アーキテクチャで拡張が可能。ソフトウェアはそのまま、サーバーとライセンスを追加することで、数席から数千席まで対応できる。

サーバー、PBXともにベンダーを問わず利用できる「マルチベンダー」化も特徴

CTstage 6Miと接続できるPBXについても、マルチベンダーに対応する。従来のCTstageは、アプライアンス型で提供され、接続できるのもOKI製PBXに限られていたが、6Miでは特定の販売パートナー向けにパッケージソフトウェア版を提供する。公開されたAPIを使ってパートナーが他社製PBXとの連携システムを開発できるようになる。なお、このマルチベンダー機能は、2015年のアップデート時に利用可能になる予定だ。

オペレータやスーパーバイザ、あるいは経営/マネージャー層等が使う管理ツールについては、使用者ごとに異なるニーズに合わせて表示内容や画面デザインを自由にカスタマイズできるようにした。役職や業務内容によって必要とする情報は自ずと異なるため、例えば、経営層向けには、全拠点・全業務の状況把握が可能な画面構成にしたり、スーパーバイザ向けにはリアルタイム分析を中心とした画面とするなど、表示・分析するデータをGUIで組み合わせることが可能だ。

企業ネットワークシステム事業部 CTstage & サービスビジネスユニット長の大槻重雄氏(左)と、CTstage 6Miの管理ツール画面

業務継続性にも配慮し、高可用性も追求している。コールセンターシステムにおいては、障害発生時にも着信した呼を維持する機能は一般的だが、CTstage & サービスビジネスユニット長の大槻重雄氏は、「そうした“呼救済”だけでなく、6MiではCTI機能そのものを継続できる。サービスレベルを落とさず、センター運営自体を継続できる」と強調した。高可用性を実現するため、新たに3つのシステム構成に対応。異なる拠点間でのクラスタの二重化構成や、障害発生時に別拠点のシステムにデータを同期して運用を継続するディザスタリカバリ構成、待機系CTIサーバーを設けた三重化対策が行える。また、定期的なリモート運用監視や、システム設定変更・ログ収集を代行するサービスなど、管理者の負荷を軽減しつつ運用継続性を高めるサービスも拡充する。

CTstage 6Miは、7月1日から出荷を開始。15年度には小規模向けシステムやSaaS版の提供も予定している。

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