SPECIAL TOPICリボンCEOが語る躍進の理由「1.2T伝送とIP/光統合、自動化」

音声コミュニケーション製品で通信事業者のサービスを長く支えてきたリボン・コミュニケーションズは、2020年にIP/光伝送市場に参入。最先端の「1.2Tbps伝送」技術や運用自動化等を武器に、導入実績を増やしてきた。近年は通信業界以外への進出も目立つリボンの強みと日本市場での展望について、CEOのブルース・マクレランド氏に聞いた。

リボンは今後どう進化する? 製品戦略の3つの重点ポイント

――リボンはこれからどんな価値を提供していくのか。製品開発における重点ポイントを教えてください。

マクレランド 研究開発への投資は年間約2億ドルで、これを音声とIP/光にほぼ均等に配分しています。

音声ポートフォリオに関しては、クラウドネイティブに進化させることを最優先事項として取り組んできました。SBCやポリシー制御などすべての製品がクラウドに実装可能です。お客様は自社のプライベートDCでも、GoogleやAWS、Azureなどのパブリッククラウドでも、どのような環境にも導入することができます。

また、アナリティクス/自動化技術にも多額を投資しており、ネットワークの監視や障害の予防診断などを行う「Ribbon Analytics Platform」も提供しています。不正通話の検出やスパム通話の削減など様々なアプリケーションがこの基盤上に構築されています。例えば、SBCと連携して統計データや通話パターンを収集し、AIが「誰かが不正な通話をしていないか」「詐欺電話をかけていないか」を診断するといったことが可能になります。

図表1 リボン・コミュニケーションズの事業領域 IP/光ソリューション

図表1 リボン・コミュニケーションズの事業領域 IP/光ソリューション

図表2 リボン・コミュニケーションズの事業領域 音声コミュニケーション

図表2 リボン・コミュニケーションズの事業領域 音声コミュニケーション

――IP/光ポートフォリオについては。

マクレランド 優先事項は3つです。

1つは光技術の進化です。最新世代の製品は、1波長当たり最大1.2Tbpsをサポートしています。この技術を搭載し、大規模DC向けに設計したモジュール式プラットフォームを最近リリースしました。2RUで初期密度が9.6Tbps、設計容量が最大19.2Tbpsの「Apollo 9408」です。短距離なら1.2Tbps、中・長距離では800/400Gbpsと様々なニーズに応えます。

2つめに、IPルーティングにおいてはルーティングプロトコルの強化と高度なマルチサービス機能を実現するソフトウェアに対して大規模な投資を行っています。あらゆる種類のトラフィックやサービスをIPレイヤーで伝送できるようにするためです。

この領域でも、最大14Tbpsのスイッチング容量を持つ「NPT2714」を発表したばかりです。メトロ網からコア網まで幅広いネットワークに対応できます。先述のIP/光統合ももちろんサポートしています。

そして、これらのネットワークは何千ものデバイスで構成される非常に複雑なものであるため、高度なオーケストレーションと管理の自動化が欠かせません。これが3つめのポイントです。

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

FEATURE特集

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。