NTTドコモの2012年度通期決算は増収減益、2013年度は「スマートライフのパートナー」を目指す

ドコモでは2013年度の事業運営方針を「スマートライフのパートナーへ」とする。「これまで総合サービス企業を目指してきたが、これは企業としての生き方を示したものだった。今年度は、お客様に寄り添った価値の提供を目指す。お客様の声を反映する形でデバイス、ネットワーク、サービスの競争力を強化したい」と加藤社長はその意図を説明した。

2013年度はユーザーに寄り添った価値を提供する「スマートライフのパートナー」を目指す

端末についてはラインナップを絞り込み、主力機種へリソースを集中する。このように訴求力を強化することで、MNPによる転出超の状況を2012年度より2~3割は改善したいという。

ネットワークは、Xiの基地局数を2013年3月の2万4400局から、2014年3月は5万局に倍増する。これは昨夏時点の計画から達成を1年前倒しにすることになる。高速化についても積極的に取り組み、75Mbps対応基地局数は今年3月に6800局(当初計画は4000局)、同年6月に1万5000局(同1万局)と加速させる。112.5Mbps対応エリア数も6月時点で52都市の予定を、100都市まで拡大する。さらに今年度中に150Mbpsへもいち早く対応するとしている。

サービスでは、パッケージ化した「ドコモ サービスパック」を5月中旬から提供開始する。「おすすめパック」は、各ジャンルの人気上位の約100コンテンツが使い放題となる「スゴ得コンテンツ」、iコンシェル、クラウドストレージの容量を50GB増やせる「クラウド容量オプションプラス50GB」で構成され、月額525円。また、「あんしんパック」は、「ケータイ補償お届けサービス」「あんしんネットセキュリティ」「スマートフォンあんしん遠隔サポート」のセットを月額630円で提供する。

dマーケットもストアやアイテム数の拡大を図り、特に「健康」分野に重点を置く。今年6月にスタート「カラダのキモチ」は女性向けのサービスだが、今冬には幅広い世代の男女を対象にした「からだケア エージェント(仮称)」を開始する予定という。

「スマートライフのパートナー」実現に向けて、ドコモでは従来のプラットフォーマーの立場から、プラットフォーマー&サービスプロバイダーとして、自らサービスを提供する立場へと進化を図る。併せてWi-Fiなども含めたネットワークの種類を意識しないネットワークフリーな環境や、あらゆるデバイスから自由にアクセスできるデバイスフリーも目指す。

さらに、従来はドコモの回線利用者のみにサービスを提供してきたが、より多くのユーザーにサービスを利用してもらうため、docomo IDを持つユーザーにサービスを提供するキャリアフリーのサービス提供環境を構築するという。

ドコモでは体制も見直し、今年7月1日付けでスマートライフビジネス本部を設立する。メディアコンテンツやコマース、金融など8分野からなる新領域の推進とアライアンス強化、サービス提供のスピードアップ、サービス創造・拡大のさらなる推進に取り組むとしている。

7月1日付でスマートライフビジネス本部を設立する

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