省エネ・CO2排出削減に貢献 盗聴防ぐ「L1暗号化」も搭載
3つめの特徴は省エネ性だ。
PacketLight製品の消費電力は、1Gbps当たり0.1875Wと、「競合製品の2分の1に抑えている」(山口氏)。その理由は、消費電力が大きなラインカードではなく、「プラガブル光トランシーバーモジュールだけを採用することで無駄な電力消費を抑えている」ことにある。電力コストとCO2排出量の削減にも大きく貢献する。
4つめの特徴は、光回線をサイバー攻撃から守る「レイヤ1(L1)暗号化」機能を備えている点だ(一部機種を除く)。
光ファイバーには盗聴リスクがあり、外装を剥がしたファイバーから漏れる信号を専用の機械に取り込むことで情報を抜き取ることができてしまう。L1暗号化は、これを防止するための最も堅実な対策法であり、かつ、L2/L3暗号化に比べてパフォーマンスの劣化が少ない、送信される全データをもれなく暗号化できるなど様々な利点を持つ。
PacketLight製品なら、近年、国内の通信事業者やISP、地方自治体や金融機関、製造業など機密性の高い情報を扱う企業で採用が進んでいるこのL1暗号化を容易に導入できる。米国のFIPS(連邦情報処理標準)を満たしている点も心強い。山口氏によれば、この機能も官公庁や学術機関、大手半導体メーカーが採用する際の決め手の1つになったという。
なお、PacketLightは最新かつ最高レベルのセキュリティ技術である量子鍵配送(QKD)への対応も進めており、本社があるイスラエルではQKD装置ベンダーと共同でPoCも実施中だ。
さて、これらの特徴を備えるPacketLight製品群のうち、DCIやメトロネットワークの広帯域化を検討中の企業・団体にとって有用な選択肢となりそうなのが、先述の2つの“受賞製品”だ。
PL-4000Mは、クライアント側に10/25/100GbEを収容可能。「これらを1つに束ねて伝送したい」というユーザーに最適な国内で最も販売実績がある製品だ。QKD暗号化機器との連携もサポートしている。
図表2 PL-4000Mのユースケース例
一方のPL-4000Gの魅力は何と言っても、コンパクトな筐体に12個の400Gプラガブルアップリンク光モジュールを搭載できるキャパシティだ。L1暗号化機能は搭載していないものの、「機能を絞り込むことでシンプルかつ簡単に大容量化したいというお客様のニーズに応えた」(同氏)。大容量化が進む都心部のDCI等でニーズを呼び起こしそうだ。
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