HTC NIPPONは2012年11月20日、Androidスマートフォン新機種「HTC J Butterfly(HTL21)」のプレスイベントを開催した。
12月上旬に発売されるButterflyは、HTCがKDDI向けに開発、投入するスマートフォンで、「HTC J ISW13HT」に続いて2機種目となる。5インチの大画面でありながら約9.2mm(最厚部)というスリムサイズに丸みを帯びたラウンド形状が特長で、女性でも片手で持ちやすくなっている。この形状は、通常の四角ばったスマートフォンでは液晶→基板→電池という順番で配置しているのを、液晶→電池→基板と順番を変えることで実現したという。
大画面でありながらスリムで持ちやすい「HTC J Butterfly」 |
また、Android 4.1やクアッドコアCPUなど最新機能を搭載する一方、おサイフケータイや赤外線通信などにも対応する。HTC Jから進化した点として、新たにワンセグアンテナを内蔵したり防水機能を備えるなど日本独自仕様を強化している。
このほか、カメラ機能においても、オートフォーカス時に画面のどこをタップしてもシャッターが切れる「全面シャッター」など、Butterflyではさらに進化を遂げている。
プレスイベントの冒頭、HTCのCEOであるピーター・チョウ氏は「Butterflyはハイ・スタンダードで、最先端の技術を投入した。『これが欲しい』と思ってもらえる製品が実現した」と胸を張った。
続いてKDDI代表取締役社長の田中孝司氏も登壇し、チョウ氏とともにトークセッションを行った。
HTCのピーター・チョウCEO(中央)とKDDIの田中孝司社長(右) |
田中社長は「従来はハイエンド、ミドルエンド、ローエンドと横に切ってプロダクトを作っていたが、これからはユーザーのウォンツ、つまりユーザーが欲しいものをいかに届けるかが使命になる。ButterflyはHTCの技術を加えることにより、グローバルでハイエンドでありながら、日本のユーザーにもぴったり合うものができた」と語った。
HTC Jは、HTC NIPPON代表取締役の村井良二氏がリーダーとなり、KDDIもデザイナーチームを派遣するなど共同開発という形で誕生した。チョウ氏は「ButterflyでKDDIとのパートナーシップがさらに一段上がった。今後もこの関係を続けていきたい」と述べた。田中氏も「両社が階段を一歩一歩上がるように取り組んだ結果、HTC Jは成功した。Butterflyはさらに成功したいが、それで満足してはいけない。KDDIはワンタイムでは商売しない」と今後もHTCとの協業を続けることに意欲を見せた。