長年にわたり、ビジネスを支えるコミュニケーション基盤を提供してきたNECプラットフォームズ。その技術力は、多くの企業から信頼を集めている。
2002年8月から続くキーテレフォン「UNIVERGE Aspireシリーズ」は、最新の市場の要望やニーズを捉え、半期ごとに機能エンハンス対応を行う戦略などが好評を博し、国内累計出荷台数は約40万台を誇る。
2019年6月に展開をスタートしたコミュニケーションサーバの前機種「UNIVERGE SV9500CT」(以下、SV9500CT)も、制御部の二重化やコミュニケーションサーバ冗長化機能などにより、災害やトラブル時にも“業務を止めない”堅牢性が高く評価されてきた。
そんなNECプラットフォームズが今年8月、新たなキーテレフォン/PBX製品を国内市場に投入する。中小事業者向けのキーテレフォン「UNIVERGE Aspire 6」(以下、Aspire 6)と、中・大規模事業者向けのコミュニケーションサーバ「UNIVERGE SV9700」(以下、SV9700)だ。前述した先代モデルから多くの改良が加えられ、より洗練されたモデルとなっている。
UNIVERGE BLUEを専用装置なしでスマホナースコールにも対応
まず、Aspire 6から見ていこう。同製品の特徴の1つが、ハードウェア性能だ。「今後の容量拡張やAI・クラウドとの連携を見据え、CPUの性能をさらに向上させたほか、『UNIVERGE BLUE』との連携も強化しました」。こう自信を見せるのは、ユニファイドコミュニケーション事業部門 国内事業統括部 UCパートナー営業推進グループ プロフェッショナルの古閑里美氏だ。
キーテレフォン「UNIVERGE Aspire 6」の外観
UNIVERGE BLUEとは、NECプラットフォームズが提供するクラウド型ユニファイドコミュニケーション(UC)サービス。キーテレフォン/PBXとの接続により、PCやスマートフォンを内線端末として利用できるだけでなく、チャット・プレゼンス機能やWeb会議、ファイル共有ツール、Microsoft Teamsとの連携機能など、幅広いコミュニケーションツールを統合的に提供する。
先代モデルのAspire WX plusでも、UNIVERGE BLUEとの接続は可能だが、連携には外付けの専用装置が必要だった。Aspire 6は、ゲートウェイ機能が本体に内蔵されているため、従来必要だったこの専用装置が不要になり、導入コストおよび設定・運用にかかる手間を軽減できるだけでなく、スマホ内線の特番操作の機能拡充を図った。
さらにAspire 6では、「スマホナースコール」対応も実現している。従来型のPHS構成に加え、スマートフォンからナースコールへ直接応答できるほか、スマートフォン活用の推進が活発化している老健・介護施設におけるスピーディな通話やスムーズな連携が可能となる。
もう1つ見逃せないのが、ソフトフロントジャパンが提供するAIボイスボット「commubo」(コミュボ)との連携だ。
同社が独自開発した会話AIエンジンとリアルタイム処理技術により、電話越しでも人間らしい自然な対話が可能であることに加え、企業・自治体ごとに異なる業務フローや組織体制に合わせて、シナリオ(トークスクリプト)をノーコードで簡単に作成・編集できる点がcommuboの大きな特徴だ。
Aspire 6×commuboのユースケースは多岐にわたる。「問い合わせ対応の負担を削減したいコールセンターや企業、予約受付の自動化を図りたい病院や飲食店などでお使いいただけます」と古閑氏はアピールする。
今後は、NECグループが推進するDXブランド「BluStellar」を軸とした価値創造モデルを、販売パートナーと連携しながら具現化し、顧客企業のDX推進を支援していく方針だ。