IoT時代の無線化オフィス――最新技術でトラブル解決、パフォーマンス向上

オフィスLANの主役となっている無線通信。IoT時代を迎えて接続デバイス数がさらに増加する今後、トラブルシューティングの迅速化や安定したパフォーマンスの実現には、AIなど最新技術の活用が不可欠だ。

日々変わる電波環境に対応無線LANのトラブルシューティングが難しい理由の1つとしては、電波環境が常に変化することも挙げられる。無線LANの構築前にはサイトサーベイ(現地調査)を実施し、その結果に基づいてAPの設置場所やアンテナの向き、出力の調整などを行うのが一般的だが、「数年前に設計した環境は、現在では最適ではなくなっている可能性が高い」とヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)Aruba事業統括部 技術統括本部 エンタープライズ技術部部長の池田豊氏は指摘する。周辺の電波利用状況、人・モノの配置の変化などの影響を受けて、最適なパラメーターは日々変化する。

とはいえ、毎日サーベイをやるわけにもいかない。そのときの電波環境に応じて、バラメーターを自動調整する機能があると便利だ。「Aruba NetInsight」はそうした望みを叶えてくれるソリューションだという。

APやスイッチから収集したデータをAI/機械学習を使って分析し、「今はこのパラメーターに変更したほうがいいですよ、というサジェスチョンをAIがしてくれる」(池田氏)

電波出力とチャネルの自動調整だけではなく、通信品質を改善するためのコンフィグ設定を提案したり、トラブルの解決手段を提示することができ、常に最適な電波環境を構築することが可能だ。

シスコは、ユーザー視点で実際のパフォーマンスを簡単に確認できるよう、「Aironetアクティブセンサー」というワイヤレスデバイスを用意している。会議施設など、重要な場所でのパフォーマンスを検証するのに最適だという。IT管理者などの専門家が現地に赴かなくても、Aironetアクティブセンサーがクライアントの代わりに疎通性などのテストを実施、その場所のパフォーマンスを確認できる。パケットキャプチャも実施し、何か問題があったときだけアシュアランス機能に送信して解析を行い、原因を見つけられるという。

シスコシステムズの「Aironetアクティブセンサー」は、IT管理者が現地に行かなくても、その場所のパフォーマンスを確認できる
シスコシステムズの「Aironetアクティブセンサー」は、
IT管理者が現地に行かなくても、その場所のパフォーマンスを確認できる

「無線のトラブルシューティングで一番大変なのは、現地で確認しようにも、平日は社員が働いているので難しいこと。また、週末も人がいないため、電波環境が変わっており、トラブルが再現しない」(前原氏)。しかし、Aironetアクティブセンサーを活用すれば、問題が起きた瞬間にその情報をアシュアランス機能に送るため、トラブルの再現をする必要はない。また、ネットワークを圧迫せずに、普段のパフォーマンスを確認できるという。

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