「リーダー企業とそうでないフォロワー企業が二極化」IDCが国内で独自のFuture of Workstyle指標調査

IDC Japanは2020年10月28日、国内の従業員数500人以上のユーザー企業を対象に独自指標の「Future of Workstyle(働く場や働き方の変革)」の成熟度に関して評価・分析を行った結果を発表した。
同社はFuture of Workstyleを「ワークモデルを根本的に変えるコンセプトであり、人とマシンの協働を促進し、従業員スキルと従業員エクスペリエンスを向上させ、時間や物理的な場所といった制約から解放された労働環境を実現するためのフレームワークである」と定義している。「ビジョン」「実行力」「ワークカルチャー」「ワークスペース」「ワークフォース」の5つの特性から構成されており、それぞれの特性ごとにどの程度の成熟度で、どう高めていくかについて十分な認識を持つ必要があると考えているという。

IDCでは、Future of Workstyleの成熟度について、「ステージ1:個人依存(Ad Hoc)」「ステージ2:限定的導入(Opportunistic)」「ステージ3:標準基盤化(Repeatable)」「ステージ4:定量的管理(Managed)」「ステージ5:継続的革新(Optimized)」の5つのステージで評価しているが、今回の調査では、国内ユーザー企業の約6割はステージ3と、ステージ2に留まっている一方、ステージ4以上の企業も約3分の1と、Future of Workstyleの成熟度は高まりつつあるという結果になったという。

国内Future of Workstyle成熟度ステージ分布
また、事業計画とFuture of Workstyleの導入戦略を一体化し、ビジネス成果を上げ始めているリーダー企業と、そうでないフォロワー企業の分布を比べると、その成熟度は大きく異なっていた。Future of Workstyleによってビジネス成果を上げ始めているリーダー企業の72.7%がステージ4以上の段階に達している一方、フォロワー企業では64.7%がステージ2以下に留まっている。

IDC Japan PC 携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの浅野浩寿氏は 「Future of Workstyleの国内ユーザー企業の成熟度は、その導入戦略によって成果を上げているリーダー企業とそうでないフォロワー企業が二極化している。今後フォロワー企業はFuture of Workstyle戦略導入を企業トップから率先して進め、単なる働き方改革のみならず、旧態依然とした会社組織を変革しないと、他社との差は今後さらに拡大する可能性がある」と述べている。

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