「プレ5G」はすでに始まっている

5Gの要素技術を現行のLTE網に適用して「プレ5G」を実現するためのソリューションを提供しているヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)。その通信事業部門であるCommunications & Media Solutions(CMS)のCTOを務めるジェフ・エドルンド氏に、プレ5Gの可能性と同社の戦略を尋ねた。

――通信キャリアが5Gへの移行準備を始めようとしています。ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)は5Gをどのように捉えているのですか。

エドルンド これまでのキャリア網の進化に比べて、5Gは非常に大きな変革をもたらすものです。

多くの場合、5Gでイメージされるのは超高速で低レイテンシーな通信ということだと思います。

私はそれに加えて反応性の高さ、つまりネットワークそのものが自律的に構成や設定を変えるインテリジェンスも5Gの特性だと考えています。「このサービスに、こういうかたちでコネクトして利用したい」というユーザーの要求に対して、常に最適なかたちで応えてくれるネットワークというイメージを持っています。

「5Gを待つ必要はない」――そのようなキャリア網を実現するには、コアネットワークも含めた大きな変革を伴います。通信キャリアの投資はかなり大きくなりますか。

エドルンド 5Gに必要な要素のうち、特に通信キャリアの投資が十分に進んでいないものにSDNがあります。キャリア網でもSDNは間違いなくデファクトになると考えていますが、SDNに対応したスイッチへの投資はあまり進んでおらず、レガシーな設備がまだ相当残っています。

これをSDN化し、ネットワーク全体がプログラマブルな状態になって初めて、5Gで想定されているような様々な業界が結びついて新たなビジネスを創出するエコシステムが本格的に動き出すと考えています。

――デジタル変革は5G時代になって、いよいよ本格化すると。

エドルンド いえ。5Gが完全に実装されるまで変革を待たなくてはいけない、ということではありません。その前に「5G的なサービス」を実現しようという動きはもう始まっていますし、我々も「プレ5G」のためのソリューションを提供しています。すでにいくつかのキャリアで実装が始まっています。

その1つがエッジコンピューティングです。これまでネットワークのコアで行われていた処理がエッジ側に押し出されていく流れが加速しており、プレ5Gの大きなトリガーになっています。HPEはこれを実現するための「マルチアクセス・エッジコンピューティング」(MEC)を推進しています。

月刊テレコミュニケーション2017年7月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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