ICT業界 未来シナリオ2017IoTが“シェアリングエコノミー”を加速!トヨタも創造的破壊に挑む

シェアリングエコノミーはIoTの波に乗り、配車や民泊だけでなく、会議室やイベントホールのような空間、パーキング、料理などへと拡大中だ。さらにC2Cのみならず、B2Bでもシェアリングエコノミーは動き出している。

B2Bにもシェアリングが波及そうしたなか、トヨタ自動車のような伝統的な大企業も、自ら創造的破壊をすべく、シェアリングのビジネスに向けて積極的に動き出している。

トヨタは2016年4月に社内カンパニー「コネクティッドカンパニー」を設立。同年11月には、2020年の東京オリンピックまでに、日米で販売するほぼ全ての乗用車に通信端末を標準搭載して車をIoT化するほか、Uberやカーシェアリングのゲットアラウンドと協力すると発表した。カーシェアリング事業者向けには、IoTを活用してクルマの鍵を安全に借主に提供するSKB(Smart Key Box)を開発した。

「トヨタは自動車を作って販売するだけではなく、移動を提供してユーザー接点を作る企業へと変革する。これは全社で共有している戦略」とトヨタの専務執行役員でコネクティッドカンパニーのプレジデント友山茂樹氏は言う。

IoTやブロックチェーンにより今後、シェアリングエコノミーは本格化する。「これからどんどんシェアリングは進む。企業はまず、シェアリングエコノミーという“破壊的イノベーション”に対して危機意識を持ち、自分たちの事業を何とかシェアリングのビジネスに持っていけないか工夫しなければならない」と内山氏は語る。

月刊テレコミュニケーション2017年1月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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