「NFVでネットワークの作り方に革命が起きる」ベル研究所のホフマン氏

日本アルカテル・ルーセントは2013年12月12日、NFV(Network Functions Virtualization)に関する記者説明会を開催。アルカテル・ルーセントの子会社であるベル研究所でバイスプレジデントを務めるマーカス・ホフマン氏が、通信キャリアにとってのNFVの重要性や課題などについて説明した。

「キャリアは想定外を想定しなければならない」

なぜ今、通信キャリアの間でNFVの必要性が高まっているのか。ベル研究所のマーカス・ホフマン氏は、その理由を1枚のスライドを使って説明する。

6時間おきにシグナリング量が急増
6時間おきにシグナリング量が急増している

これは、あるキャリアの全シグナリング量をグラフ化したものだ。スライドからは、6時間おきにシグナリング量が急増していることが見て取れるが、その原因は何か。調査したところ、売れ筋のスマートフォンにプリインストールされていた天気予報アプリが原因であることが判明したという。このアプリが6時間おきに最新の天気情報を取りに行っていたのだ。このキャリアにとっては、“想定外”の事態だった。

このキャリアはフィルタリングの適用により、この問題を解決したそうだが、こうした問題は氷山の一角に過ぎない。かつてであれば、キャリアネットワークを流れるのは音声が中心。「人はいつ寝て、いつ忙しいのか。音声は予測がしやすい。キャリアは固定的にネットワークを設計できた」

だが、現在は違う。キャリアのコントロール下にない様々なアプリが、想定外のトラフィックを発生させる。「あらかじめ予測することはできない。キャリアは、想定外を想定する必要があるのだ」とホフマン氏。そこでNFVの出番というわけだ。

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