デルソニックウォールが次世代ファイアウォールの“第6世代”新製品を発表

デルソニックウォールは2013年8月30日、次世代ファイアウォール製品の新モデル「新NSA(Network Security Appliance)シリーズ」の販売を開始した。中堅企業や大企業の中小拠点をターゲットとしたミッドレンジ向けの製品。NSAシリーズとして“第6世代”の製品となり、前世代のNSAシリーズ発売から約5年ぶりのリリースとなる。

デル・ソフトウェア セールスエンジニアの富田隆一氏と、今回発売する「新NSAシリーズ」

「第6世代NSAシリーズ」の最大の特徴は、新たに開発したCPUによる処理性能の向上だ。デル・ソフトウェア セールスエンジニアの富田隆一氏は、「CPUクロック周波数の向上とコア数の増強により、第5世代に比べて2倍前後パフォーマンスが向上している」とアピールした。また、複数あるコアのうち、トラフィック処理用のコアとは別にマネジメント専用コアを用意することで、一方の負荷が高まっても全体の性能が劣化しない工夫を施した。

従来機種から引き続き搭載される独自技術「RFDPI」も、NSAシリーズの差別化ポイントとなる。一般的に次世代ファイアウォール/UTM製品では、メモリ上にデータを蓄積して検査を行うため、セッション数とデータサイズが増えると、転送データをすべて検査しようとした場合にメモリ領域が圧迫されることになる。これが、データサイズの制限や遅延発生の要因となる。これに対しRFDPIは、データをメモリに蓄積することなく検査を行う仕組みであり、「これがデルソニックウォールの大きな強みとなっている」(富田氏)という。

Dell SonicWALL NSA シリーズのラインナップと主なスペック

ハードウェア構成については拡張性を考慮し、ミッドレンジ向けながらNSA3600/4600/5600では10Gポートを2個、NSA6600では4個実装した。また、全モデルでリンクアグリゲーション(複数の物理回線を仮想的に束ねて1本の回線として扱う)に対応。将来的なトラフィック増にも耐え得る設計となっている。

この新NSAシリーズはすでに海外で販売が開始されており、日本発売は主要国では最も遅いタイミングとなった。理由の1つはローカライズであり、管理用インターフェースや豊富なレポーティング機能は日本語で利用できる。価格はオープン価格で、デルソニックウォールの販売代理店で販売される。

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