実際のモバイルユーザー端末から得られるデータを基に、ユーザーの体感品質を測定、分析したレポートを定期的に発表しているOpensignal。国内4事業者を対象とした最新版のレポートが2025年4月23日に発表された。
4月25日に開催したオンライン説明会では、Opensignal プリンシパル・アナリストのロバート・ヴィルジコウスキー氏がその内容を解説。「auが最も多くの部門で1位を獲得。特に体感品質の領域では圧倒的」と総括した。
Opensignal プリンシパル・アナリストのロバート・ヴィルジコウスキー氏
このレポートでは、モバイルユーザーの体感品質や利用状況を示す全17のカテゴリーを設定している。auはそのうち10部門で単独首位を獲得。1部門でソフトバンクと同率で首位を分け合った。特に、ビデオや音声アプリ、ゲームなどのアプリケーション体感品質での優秀さが際立つ結果となった。
2025年4月版 全17アワードの結果
ドコモと楽天モバイルは「速度」で健闘
アプリケーションの体感品質については、ビデオストリーミング(ライブ配信を除く)、ライブ・ビデオ、ゲーム、音声アプリの4カテゴリーについて測定。それぞれ、5G単独のエクスペリエンスと、3G/4Gも含めた全体のエクスペリエンスを数値化し、8つすべてでauが単独1位を獲得した。
ダウンロード・スピードについては、全体ではauが首位となるも、NTTドコモが5Gの平均ダウンロードスピードで1位の168Mbpsを記録。「前回調査時から14%もスコアアップを果たした」(ヴィルジコウスキー氏)
また、全体のダウンロード・スピードは、ソフトバンクが前回から大きく改善。「前回と比較して25%増と、スピードの伸び率はソフトバンクが最も高かった」と同氏は話した。
アップロード・スピードの比較
アップロード・スピードは、楽天モバイルが5G単独と全体の両方で首位を獲得した。どちらも2位以下を大きく引き離す結果となり、5Gの平均アップロード速度は26.2Mbpsを記録した。