「我々はLTEの技術的バックグラウンドをすべて理解している」
この日の会見も11月14日に発生したspモードの障害に関するお詫びから始まったが、最近はネットワークインフラでの優位性がすっかり薄れてしまった感があるドコモ。今回のLTEの100Mbps化は、挽回に向けた重要な一手と位置づけられるが、会見ではLTEにおけるドコモの強みがさらにアピールされた。
例えばエリア密度である。岩崎氏は「東京23区と政令指定都市における基地局は、他社の約1.8倍の密度で展開している。また、最大6セクタの基地局もかなりある」とした。
LTEのエリア密度は他社の約1.8倍とアピール |
また、新たにLTE対応のフェムトセルの提供も開始する。小型基地局「Xiフェムトセル」はLTEと3Gの両方式に対応。小規模店舗やオフィス内、住居などの屋内に導入することで、きめ細かなLTEエリアを実現していくという。まだ提供スキームは固まっていないとのことだが、12月から提供を開始する予定で、「年度内に1000台くらい導入したい」と岩崎氏は語った。
12月から導入予定のLTE対応フェムトセル(右)。また、左は小型軽量化されたLTE対応のリモート設置型基地局 |
続いて説明に立った取締役常務執行役員の尾上誠蔵氏は、LTEのコンセプト提案から技術開発までをドコモが先導してきた過去の経緯を解説。そのうえでドコモのLTE技術として、高速ハンドオーバー機能などを紹介し、「標準化の提案などをしてきた我々は、技術的なバックグラウンドをすべて理解している」と、LTEに関する知見において他社を大きくリードしていると訴えた。
ドコモのLTEの優位性の1つとして紹介された高速ハンドオーバー技術。3GとLTEのハンドオーバー時にデータが欠落しないため、例えばYouTubeを視聴中にハンドオーバーしても映像が途切れないという |