日清紡マイクロデバイス、“においセンシング”によるソリューション開発に着手

日清紡マイクロデバイスは2023年9月20日、「においセンシングプラットフォーム」を活用した革新的なサービスの創出に向け、ヘルスケア関連事業を手掛ける米国のAinosと、その協力会社である台湾・Taiwan Inabata Sangyoとの3社共同開発契約を締結したと発表した。

嗅覚を電気的に検出し識別する技術は今後の成長が見込まれる(参考記事:「においIoT」に本格化の兆し 市場規模は世界100兆円の予測も|BUSINESS NETWORK)。同社は、この共同開発により産業界における設備の老朽化や人手不足などの重要な社会課題を解決し、新たなビジネス展開を目指すという。

日清紡マイクロデバイスによると、においビジネスはヘルスケア、センシング、環境制御などへの応用の可能性について検証が行われているのが現状という。Ainosが持つ「においセンシングプラットフォーム」は、センサー、信号処理、AIアルゴリズム、クラウドにおけるビッグデータ活用で構成され、従来のにおいセンシング機能を強化し、よりインテリジェントで効果的な電子鼻を実現できるとしている。

AinosとTaiwan Inabata Sangyoの協力により、工場などの産業分野におけるいつもと違う「におい」を見える化することで設備や環境の異常を早期に発見するサービスを、2025年の立ち上げを目指し共同で開発していくという。これにより、同社は既存のアナログ半導体デバイスの開発・製造に加え、新たな市場でのソリューション提供の展開を目指す。

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