少子高齢化に歯止めが利かなくなってきている。文部科学省によると、18歳人口は1992年をピークに減少の一途を辿っており、2040年の18歳人口は80万人を下回り、ピーク時の約40%規模にまで落ち込むことが予想されている。大学進学率は上昇しているものの、大学進学者数は2017年以降、減少局面に突入している。大学が学生を“選ぶ”時代から、学生に“選ばれる”時代にシフトしていると言っても過言ではないだろう。
そんな中、5GやAIなどのデジタル技術を活用して魅力ある学校づくりを行う大学が存在する。関西の有名私大群「産近甲龍」の一角を担う京都産業大学だ。
京都産業大学は2023年5月、キャンパスのスマート化実現に向け、ソフトバンク・LINEと包括連携協定を締結した。「京都産業大学には挑戦のスピリットがある。ソフトバンクも元々はベンチャー企業から始まっており、LINEも同様の姿勢を持っている。そういった挑戦の姿勢や、社会をよくしようというビジョンが本学とぴったり合っている」。京都産業大学 学長室 戦略企画担当課長の奥村靖之氏は、包括連携の背景をこう語る。