Twilioは2025年5月15日、年次カンファレンス「SIGNAL 2025」で、AIとデータを軸に顧客体験を強化する次世代エンゲージメントプラットフォームを発表した。企業と消費者のあらゆる接点で最適な体験を提供することを目指し、CPaaS(Communications Platform as a Service)やCDP(顧客データ基盤)、対話型AI、コンプライアンス機能を大幅に進化させたという。
同社は、音声やSMS、RCS(Rich Communication Services)、ビデオといったオムニチャネル対応に加え、認証・ID管理、AIによる自動化や予測インサイトを統合。顧客ごとの文脈を踏まえたパーソナライズをリアルタイムに実現する柔軟なプラットフォームを提供する。同社CEOのコゼマ・シップチャンドラー氏は「従来の分断された顧客体験は限界を迎えつつあり、企業は適切なデータとAIを活用し、信頼性と柔軟性を兼ね備えた基盤整備が不可欠」とコメントしている。
対話型AI機能も強化され、開発者が好みのLLMを使って音声AIエージェントを構築できる「ConversationRelay」や、会話データをインサイト化する「Conversational Intelligence」などが発表された。また、企業の法令遵守を支援するコンプライアンスツールや、EU域内データ対応のメッセージ・メールサービスも展開する。
顧客データ基盤「Segment CDP」も刷新され、イベントトリガー型ジャーニーやリアルタイムのパーソナライズ機能を強化。デジタル分析やマーケティングの専門企業とのパートナーシップも拡充し、連携して営業活動を行う方針だ。