日本瓦斯(ニチガス)は2020年7月15日、LTE-M対応のNCU(Network Control Unit)である「スペース蛍」を自社開発したと発表した。NCUはガスメーターに組み込まれており、使用量データを電子的に読取り、フォーマット変換の後に無線を使ってクラウドへ送信する役割を果たす。
ニチガスは2019年7月にSigfox版のスペース蛍をリリースしている。今回のLTE-M版と組み合わせ、ハイブリッドの通信構成が可能になるという。Sigfoxは低コストながら日本の人口の95%をカバーしているが、残りの5%をLTE-Mで補完する。これによりベースコストを抑えながら通信エリアを拡大できるという。また通信の柔軟性が高まり、特定の通信キャリアに依存することなくIoTを推進することもメリットだとしている。
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LTE-M版NCU「スペース蛍」イメージ |
ニチガスは今後、ニチガスグループ内での導入に加えて、外販も進めていくとしている。2020年10月からスペース蛍などで収集したデータの提供、メーター管理システム(MDDM)を通じた開閉栓作業の遠隔化やオンライン化、自動化機能を提供する予定だ。