SPECIAL TOPIC世界最速※ 産業向け5Gエッジゲートウェイ 10GbE対応クアッドコアで3Gbpsの世界へ

産業向け5G CPEで市場をリードしてきたIDYがまたやってくれた。新たに10GbEに対応した5Gエッジゲートウェイ「iR800B」を発売したのである。これまでのベストセラー機「iR730B」を遥かに凌ぐ最上位機種「iR800B」が加わったことで、「iR730B」、「iS201B」と共に、5G発展の追い風になることは間違いないだろう。

「なぜスマートフォンは速度が1Gbps出るのに、iR730Bは400Mbpsしか出ないのですか」

IDY 代表取締役社長の本田和明氏は、顧客から何度もこう質問されてきたという。「その都度、丁寧に説明させていただくのですが、お客様に満足いただける速度を提供できていないことを心苦しく思っていました」

IDY 代表取締役社長 博士(システム情報科学) 本田和明氏

IDY 代表取締役社長 博士(システム情報科学) 本田和明氏

「iR730B」シリーズは、IDYが2020年から販売する同社初の5Gエッジゲートウェイだ。5G機能についてはNSA/Sub6への対応からスタート。以来、SA、ミリ波、上り2×2 MIMO、準同期への対応などの進化を図りながら、現在もキャリア5Gおよびローカル5G向けエッジゲートウェイとして不動の地位を確立している。

iR730Bは鉄道、空港、自動運転、ロボットや街頭防犯カメラなど、様々なシーンで活躍している。この、産業用途で支持され続けてきたという大きな理由の1つに、その環境性能がある。自動車部品振動試験「JIS D1601:1995」や鉄道車両用品−振動及び衝撃試験「JIS E4031:2013」への適合はもちろんのこと、耐温度性能についても内部に設けた放熱構造によってサーマルスロットリングを抑制し、高い運用の安定性を確保している。サーマルスロットリングとは、動作温度が上昇し過ぎないように、性能を一時的に下げることだ。

産業用途で重要となる運用の安定性だが、「5Gはその特徴が故に熱を多く発するため、メーカーは皆苦労しています」と本田氏。放熱にファンの追加も可能だが、駆動部品は故障の原因になるためできるだけ避けたい。IDYの5G製品の場合、「独自の放熱技術を搭載することで、ファンレスでありながら、室温60℃の環境下でも止まることはありません」。

また、技適取得済アンテナを豊富に用意しているのも特筆すべき点だ。5Gは通常4本のアンテナを必要とするが、アンテナ間隔が近い場合、送信アンテナの出力が隣接する受信アンテナに意図せず回り込み、受信感度を下げる問題が発生する。空中線カップリング問題だ。特に設置場所に制限の多い産業向けCPEでは、この対策が重要である。IDYでは自社製品に対応した約30種類の技適取得済アンテナから設置環境に合わせた最適なアンテナを選択できる。このため、空中線カップリング問題にも対応済である。

このように多くの特長を持つIDYの5G製品だが、顧客の期待に唯一応えきれていなかったと言えるのが“速度”だった。

iR730Bの速度が1Gbpsに届かないのは、エンジニア目線で見れば、当然のことだった。iR730Bは複数の1GbE対応LANインターフェースを装備している。「ルーター機能を実現するにはネットワークプロセッサ(SoC)の搭載は欠かせません。ただ、SoCを経由すれば処理時間がかかり、無線で飛んできたデータを1Gbpsで出力するのは無理な話です」。そう分かりながらも、本田氏の速度への思いは、顧客から質問されるたびにどんどん強くなっていった。

そして昨年10月、遂にビッグニュースが届く。通信速度が1Gbpsを優に超える、5Gエッジゲートウェイ世界最速(IDY調べ、2025年4月現在)※の新シリーズ「iR800B」が発表されたのだ。これが実測2.4Gbpsを叩き出すことになる。

※産業向け5Gルーターとして

10GbEに対応した世界最速の5Gエッジゲートウェイ「iR800B」

10GbEに対応した世界最速の5Gエッジゲートウェイ「iR800B」

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