AIデータセンターネットワークを「GPUサーバーなし」で検証・最適化 キーサイトが3つの新製品

測定器ベンダーのキーサイト・テクノロジーがAIデータセンター向け製品群を拡張した。「一番の目玉」は、AIワークロードをエミュレーションし、高価なGPUサーバーの用意なしで、AIデータセンターネットワークのパフォーマンスを検証できる製品。1.6テラビット対応の新製品も2つ投入する。

キーサイト・テクノロジー

(左から)キーサイト・テクノロジー キーサイト・グローバル・マーケティング アジア・パシフィック・マーケティング 日本マーケティングマネージャーの岡崎淳起氏、ソリューションエンジニアリング本部 Digital Photonics Solutions ソリューションエキスパートの高橋一氏、同本部 システムエンジニアリング部 システムエンジニアの小林剛正氏

キーサイト・テクノロジーは2025年4月10日、AIデータセンター向けの3つの新製品を発表した。

「新しい技術に対して、常に一番目に入っていって、新しい技術をイネーブルしていく」。日本マーケティングマネージャーを務める岡崎淳起氏はキーサイトをこう紹介したが、今回の3つの新製品にも新技術をイネーブルしていくための「業界初」の機能がそれぞれ盛り込まれている。

キーサイト・テクノロジーが発表したAIデータセンター向けの3つの新製品

キーサイト・テクノロジーが発表したAIデータセンター向けの3つの新製品

1.6テラビットに対応した2つの新製品

1つめの新製品は、海外ではすでに「途轍もない量の引き合いをいただいていると聞いている」(ソリューションエキスパートの高橋一氏)という、1.6テラビット光トランシーバー用のサンプリングオシロスコープ(波形測定器)だ。ともに224Gb/sに対応した「シングル光チャネル DCA-M サンプリング・オシロスコープ」と「デュアル光チャネル DCA-M サンプリング・オシロスコープ」の2機種を用意する。なお、1.6テラの光トランシーバーは、一般的に224Gb/s×8レーンで構成されている。

特徴の1つは、クロックリカバリー機能だ。データ信号からクロック(タイミング情報)を抽出する機能をクロックリカバリーというが、「このような高速レートで初めてクロックリカバリーに対応した」と高橋氏は説明した。オシロスコープの内蔵機能で、最大120GBaudまでのクロックリカバリーを実現するように設計されているという。

1.6テラに対応したオシロスコープの新製品の主な特徴

1.6テラに対応したオシロスコープの新製品の主な特徴

2つめの新製品「インターコネクトおよびネットワーク・パフォーマンス・テスター1600GE(INPT-1600GE)」も1.6テラ対応が特色だ。エラーレートはどれくらいになるか、最大キャパシティはどうなっているかなど、レイヤー1-3のインターコネクト性能の検証を自動化できる製品だが、従来製品は800ギガまでの対応で、同分野では業界初の1.6テラ対応になるという。

ハードウェアについてはベンチトップ型やハーフラック型を用意しており、ベンチトップ型は重量が10kgほどとテスターとしては軽量なポータブルタイプ。また、静音性も特徴とのことだ。

インターコネクトおよびネットワーク・パフォーマンス・テスターの新製品の主な特徴

インターコネクトおよびネットワーク・パフォーマンス・テスターの新製品の主な特徴

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