IDC Japanは2024年10月17日、国内IoT市場予測に関するアップデートを発表した。

これによると、2023年のユーザー支出額は6兆9189億円、2023年～2028年の年間平均成長率（CAGR）は 8.0％で成長し、2028年には10兆1653億円に達する見込みだ。

国内IoT市場 支出額予測、2023年～2028年

産業分野別に見ると、2023年～2028年のCAGRは建設、運輸、医療の順に高いとIDC Japanは見ている。建設分野では、建設機械監視と生成AIを組み合わせたIoTソリューションなどが登場していることや、衛星通信の普及によって携帯電波の不感地域にある建設現場において、建設機械監視が可能になることが支出の増加を後押しするという。

物流や医療の分野で支出を後押しするユースケースには、物流効率の向上に資するスマート倉庫管理や、医療分野の院内クリニカルケアがあるとしている。

IDC Japan Infrastructure & Devices リサーチマネージャーの山下頼行氏は、「経済安全保障推進法や、セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度（JC-STAR）などによって、IoTの活用におけるセキュリティ対策もいっそう重要になる」と述べている。