IDC Japanは2011年4月26日、国内クライアント仮想化市場規模予測を発表した。
これによると、2010年の同市場は前年比47.5%増の1892億円規模だった。2011年は震災の影響により前年比14.1%増の2158億円にとどまるが、事業継続性/災害対策は企業にとって最重要課題となることから2011年下半期から市場は大きく拡大し、2012年には前年比69.6%増、2015年には同20.2%増の8425億円規模まで成長するという。2010~2015年の年間平均成長率は34.8%。
また、2010年の法人向けクライアント端末における仮想化率は13.5%だった。2011年には15.7%となり、さらに2015年には37.0%に到達するとIDCでは予測している。
「2010年は、国内クライアント仮想化の需要が飛躍的に高まり、導入が進んだ1年となった。特に投資対効果の向上、ITリソースの効率化という利点が評価されている。震災の影響で国内クライアント仮想化市場全体は、2011年上半期は一時的に停滞するが、2011年下半期から徐々に回復し、2012年以降は事業継続性と災害対策としてクライアント仮想化およびDaaS(Desktop as a Service)が着目されることになる」とIDC Japanシニアマーケットアナリストの渋谷寛氏はコメントしている。