沖縄電力等の出資により設立された、おきでんCplusCと沖縄市、宜野湾市、豊見城市の4者は2021年8月24日、Wi-Fiセンシング技術とAIを活用した高齢者見守りサービスの共同実証実験を実施するための協定を締結したと発表した。
Wi-Fiセンシングとは、Wi-Fi電波を利用して一定の空間内にある人やモノの動きを検知する技術。これを用いて環境をモニタリングする「WirelessAI」技術を持つOrigin Wireless社と、おきでんCplusCが覚書を締結。沖縄市らとの共同実証実験を通して次世代みまもりサービスの実用化を目指す。
発表によれば、1戸あたり数個のWi-Fiセンサーを設置すると、みまもり対象者が普段通りの生活をしているだけで、みまもる側はタブレットやスマートフォンを通じて、屋内における24時間365日の活動状況、睡眠の質、呼吸状況等を確認することが可能になる。Wi-Fiセンシングは電波の反射波を活用するため、ウェアラブルデバイスの着用やカメラやマイクの設置は不要で、プライバシーの侵害や機器への不正アクセス等のセキュリティリスクが回避され、安心して利用することが可能としている。
このWi-Fiセンシングデータに加え、スマートメーターを通じて得られる電力使用状況データや気象情報をAIが比較・分析・判定し、家族・地域・行政に伝えることで、安心・安全の提供と時間的・経済的負担の削減を同時に実現することを目指していくという。
実証実験は2021年秋頃から沖縄市、宜野湾市、豊見城市で実施する計画。500世帯程度の単身高齢者世帯での実施を想定しており、1年程度の期間で行うという。