増える「テレビ会議との統合」
さて、ここまではWeb会議単独での利用を前提に話を進めてきたが、すでにテレビ会議を利用している企業では、既存のテレビ会議とWeb会議を連携させて利用したいというケースも当然あるだろう。
このニーズにフォーカスした製品が、OKIのVisual Nexusだ。同社・通信システム事業部ビジュアルネクサス事業推進部営業チームの丸田雄介氏は、次のように語る。
テレビ会議をより多くの拠点に展開したい場合、すべての拠点に専用端末を導入し、さらに多地点接続サーバーを大規模なものに入れ替えると総コストは大きく膨らむ。そこで、「既設の専用端末をVisual Nexusの会議サーバーに収容して、他の拠点にはPCとソフトウェアで展開すれば、総コストを大きく圧縮できる」。
もちろん、初めて会議システムを導入するケースでも、「重要拠点には専用端末、中小拠点はWeb会議というメリハリのある提案が可能だ」(同氏)。
Visual Nexusは昨年、HD対応を完了し、PCとソフトウェアをベースにしながら、テレビ会議と遜色ないレベルの映像品質を実現している。音声に関しても、テレビ会議で標準的に利用されているコーデックに対応しており、これまで述べてきたようなWeb会議の特徴を活かしつつ、臨場感のある映像コミュニケーションが可能だ。
このほか、MeetingPlazaもテレビ会議の端末と連携できるH.323(テレビ会議の標準規格)ゲートウェイ装置を用意している。
「LiveOn」は今年3月のバージョンアップでHD映像に対応した。SI型だけでなくASP/SaaS型(オプション)でも高画質な映像で会議が行える |
以上、Web会議を導入する際のポイントについて述べてきた。当然ながら、「◯◯を選べば大丈夫」という正解はない。ユーザーの利用目的に合わせた最適なシステムを見つけて欲しい。