ビジネススピードの向上に効果てきめん!社内にも吹く“Twitter旋風”

Twitterと同じく短文で企業内の情報共有を支援する社内マイクロブログの導入企業が増加中だ。社内マイクロブログは企業に何をもたらすのか、レポートする。

“メール”の問題点を解消

社内コラボレーションツールとしてのマイクロブログの特性は、気軽さに加え、情報共有のリアルタイム性、そして情報の受け手が自分の欲しい情報を絞り込める選択性にある。

リアルタイム性をもたらすのは、マイクロブログの基本的な仕組みであるタイムライン機能である。タイムラインは、メッセージを時系列で画面に表示する機能。最新情報は常にトップに表示され、リアルタイムな情報共有を支援する。スマートフォンやiPadなどのモバイル機器と組み合わせれば、リアルタイム性はいっそう強化される。

そして、Twitterの世界でフォローと呼ぶ仕組みが情報の絞り込み機能として働く。絞り込みとは、自分が必要としている情報だけを受け取ることと言い換えてもいいだろう。自分に役立つ内容を書き込む人を登録しておき、その人の投稿を追いかけることがフォローだ。社内マイクロブログの画面に表示される情報はノイズのない、しかも最新のものとなる。

メールが企業に定着して久しいが、一方で社内を行き交うメッセージの数が膨大となり、読むべきメールの選別に大きな負荷がかかっている。社内マイクロブログはその負荷を解消する。

社内マイクロブログには、パブリックなマイクロブログと違い、会社の業務や部門あるいはプロジェクト単位でメッセージを区分する仕組みが用意されている。SMART4Bの場合、ルームと呼ばれる機能がそれに相当する。プロジェクト単位で情報共有用の会議室が設けられているイメージだ。

モディファイのSMART4Bのメッセージ画面(左)とメンバー画面 [クリックで拡大]

セールスフォースの場合は、社内マイクロブログのメッセージと同社のCRMアプリケーションとをリンクさせている。例えば、商談のステータスが、提案から見積り提出へと移行したなら、社員はその旨をChatterに投稿する。上司が投稿をクリックすると、CRMの画面が表示され、より詳細な商談情報を参照できる仕組みだ。経営トップや幹部社員は商談に限らずビジネス現場で今起きていることを素早く把握できるようになり、それが組織としての意思決定スピードを上げることにつながる。

月刊テレコミュニケーション2010年10月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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