NTTドコモと東京大学、東北電力は2018年11月15日、LoRaを活用した実証実験を11月16日から開始すると発表した。見通しが悪い山間部における送電設備監視にLoRaを活用する。
今回の実証実験では、東北電力の所有する福島県内山間部の鉄塔に、ドコモが提供するLoRaWAN用の親機と子機を取り付ける。加えて、東京大学が2017年に開発したLoRa専用の子機同士でデータを中継伝送する「LoRaマルチホップ技術」の対応機器を設置して無線通信を行う。
東北電力では、送電鉄塔や送電線などの送電設備の監視をパトロールによる目視で行っているが、山間部に設置されている送電設備の場合、現場まで多くの移動時間が必要となっていた。
こうした中でLoRaを活用し、航空障害灯の点灯状況など送電設備の状況に関するデータを伝送することで、送電設備の遠隔監視が可能となる。これにより、監視業務の効率化が期待できるという。
LoRaマルチホップ技術のイメージ図