NTT西「QUINTBRIDGE」が3周年 最大500万円の出資確約の新プログラム開始

NTT西日本のオープンイノベーション施設「QUINTBRIDGE」が開業3周年を迎え、共創を加速させるため新たな取り組みを開始する。最短2カ月の選考で最大500万円の出資を行うプログラム「Spark Edge For Next Challengers」と、QUINTBRIDGEをハブにして京橋・森之宮エリア全体のイノベーション拠点化を目指す「ローカル・イノベーションディストリクト構想」だ。

最短2カ月で最大500万円を出資「Spark Edge For Next Challengers」

開業3周年に合わせ、QUINTBRIDGEにおける新たな取り組みが2つ発表された。

1つめは、出資確約型事業共創プログラム「Spark Edge For Next Challengers」だ。NTT西日本による選考を通過して採択パートナー企業が決定したスタートアップ企業に対し、NTTファイナンスから最大500万円の出資が行われる。

大きな特徴は、最短2カ月というスピード感ある選考だ。書類選考から面談まで1~2週間、面談から採択まで1~1.5カ月という速度で選考を実施し、共創活動を後押しする。

同日から、「声の可能性を広げるビジネス~声の権利を守るクロスリンガル合成音声~」と、「推し活IDビジネス~ファンダム・エンゲージメント~」という2つのテーマで募集を開始しており、募集期間は今年9月30日まで。北村氏によると、今後GX領域など様々なテーマで同プログラムを実施する考えだという。

産官学連携で地域全体をイノベーション拠点化

2つめは「ローカル・イノベーションディストリクト構想」だ。QUINTBRIDGEが所在する京橋エリアと、隣接する森之宮エリア全体からイノベーションを起こすことを目的に、異業種連携や社会課題解決のための共創や実証を行う。

「ローカル・イノベーションディストリクト構想」の全体像

「ローカル・イノベーションディストリクト構想」の全体像

イノベーションディストリクトとは、同社 イノベーション戦略室室長の市橋直樹氏によれば、「15分程度での移動が可能な範囲で企業、行政、大学、地域住民が密にコミュニケーションを取りながら有機的にイノベーションを生み出す地域」。英マンチェスター、米ボストンなどが代表例という。

NTT西日本 イノベーション戦略室室長の市橋直樹氏(左)、イノベーション戦略室 オープンイノベーションデザイナーの下川哲平氏

NTT西日本 イノベーション戦略室室長の市橋直樹氏(左)、イノベーション戦略室 オープンイノベーションデザイナーの下川哲平氏

同構想では、京橋エリアの商店街や森之宮エリアの大阪ビジネスパークや大阪公立大学のキャンパスといった地域資源を活かし、民間企業と教育・研究機関との連携による事業開発の取り組みを進める。

「ローカル・イノベーションディストリクト構想」実現に向けた取り組み案

「ローカル・イノベーションディストリクト構想」実現に向けた取り組み案

「学生や若い起業家が地域に出入りするというプロセス自体が地域課題の解決になる」と、同社 イノベーション戦略室 オープンイノベーションデザイナーの下川哲平氏は同構想による地域活性化への期待を述べた。具体的な取り組みとして、今年5月から9月に地域課題に着目したイベントを2~3回開催し、機運の醸成と仲間づくりを図る。それを踏まえ、10月から2026年3月にかけて産官学連携による地域課題解決プログラムを実施する計画だ。

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