インターネットイニシアティブ(IIJ)は2025年2月14日、「多店舗/多拠点企業ネットワーク実態調査」の結果を公表した。本調査は、アイ・ティ・アールに依頼して実施したもので、10拠点以上の店舗・拠点を保有する企業216社から回答を得た。
その結果、53%が事業に影響するネットワーク課題を抱えており、68%がネットワークの再構築を計画中であることが明らかになった。
ビジネスに影響を与えているネットワーク課題(複数回答、N=216)
ビジネスに影響を及ぼすネットワーク課題に関する設問について、「SaaSへのアクセスなど店舗/拠点でのネットワーク利用に不便なことや制限が多い」が最も多く(53%)、続いて、「通信遅延やトラブルにより拠点業務や店舗運営に影響が発生することがある」(48%)、「店舗/拠点拡大に柔軟に対応できない」(41%)、「急な拠点展開スケジュール(新規店舗など)に対応できない」(39%)との回答が多かった。
ネットワークの見直しに関する設問では、28%が「大きな問題があるため、全面的に再構築する予定」、40%が「問題があるため、ネットワークの一部を変更する予定」と回答しており、68%がネットワークの再構築を計画中であることが分かった。
「最重要のネットワーク課題」のビジネスへの影響度合(単一回答、N=187)
また、現在は境界型セキュリティと呼ばれるネットワーク・セキュリティ方針を採用している企業が過半を占めるものの、61%が将来(3年後)のゼロトラストネットワークを採用する意向であることも明らかとなった。