セールスフォース副社長が語る通信業界「CRM+AIで新事業モデルの創出を」

セールスフォースが通信事業者向け製品でのAIの展開に力を入れている。通信業界向け事業をリードするデイビッド・ファン副社長はCRMとAIとの連携により5G/6G時代の新事業モデルを創出できる可能性もあるという。

セールスフォース 副社長兼通信業界ゼネラルマネージャー デイビッド・ファン氏

セールスフォース 副社長兼通信業界ゼネラルマネージャーのデイビッド・ファン氏。20年以上にわたりCRM・BSSの製品管理やアプリケーション開発などに携わる。2020年にセールスフォースに入社、VPとして通信業界向け製品の戦略・開発・推進を担当

――セールスフォースでは、通信業界向けにどのような製品・ソリューションを展開しているのですか。

ファン 今、特に力を入れている製品に通信事業者向けの業界別ソリューション「Communications Cloud」があります。

通信事業者のビジネスに必要となるアプリケーション、例えばB2B/B2Cの販売管理、法人向けの電子カタログの作成・運用、サービスの見積もり・提案・構築などを効率的に行えるシステムを当社が作り込んで提供するものです。これらを活用することで、業務の効率化や顧客満足度の向上などを短期間で実現できます。すでに導入されている当社のSFA(販売支援)/CRM(顧客管理)などの製品とも容易に連携できます。海外ではこの製品を活用してコールセンターの対応時間を6割以上削減した通信事業者も出てきています。

もう1つ我々が力を入れてきたものに、通信ビジネスの独自の要件に当社のSFA/CRM製品を対応できるようにする取り組みがあります。

――通信ビジネスの独自の要件とはどのようなものですか。

ファン 例えば法人ユーザーに固定回線を販売するには、まず顧客の契約内容や設備空き状況などを把握し、回線の仕様を提案、受注できれば設定を行い、ケースによっては通建会社に回線工事を依頼するなど、多くのタスクが必要になります。

こうした業務をSFA/CRMを使って効率化するためには、BSSとの間で高速なワークフロー処理を行える機能が必要です。この機能を、SFA/CRMが持っている顧客データのプラットフォーム上に追加しています。

CRMを活用するために、サービスや部門によって異なっていたデータ仕様を統合する製品も使われるようになってきました。最近ではAIの活用に向け、社内外の非構造化データを統合的に扱える「Data Cloud」というソリューションが多くの事業者に採用されています。

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