NTTと東北大、IOWNを基盤に共同研究 デジタル医療・技能継承・五感情報

世界最高水準の研究を支援する「国際卓越研究大学」に初認定される東北大学とNTTが、IOWNを基盤として活用した共同研究を開始する。

「すべての基盤となるのがIOWN」――。NTTと東北大学は2024年8月30日、社会と地域の課題解決を目的とした分野横断型共同研究を開始すると発表。NTT 宇宙環境エネルギー研究所 企画 主任研究員の小山晃氏は、共同研究の特色をこのように説明した。

NTTと東北大学は、これまで2期6年間にわたって、防災を中心に共同研究を行ってきた。第3期にあたる今回については、「もっと拡張したテーマで共同研究したらどうか、と昨年11月からテーマを創出すべく検討を進めてきた」(小山氏)という。

その結果、今年9月からスタートすることになったのが、「国際卓越研究大学」の唯一の認定候補にも選定されている東北大学の強みである放射光施設「ナノテラス」や災害科学/医療、ロボティクスと、IOWNを融合させた共同研究だ。

NTT 宇宙環境エネルギー研究所 企画 主任研究員の小山晃氏

NTT 宇宙環境エネルギー研究所 企画 主任研究員の小山晃氏

IOWNでメタバース 医師・専門医不足の解消へ

具体的には、次の3つのテーマを軸に共同研究を推進する。

NTTと東北大学の第3期共同研究の概要

NTTと東北大学の第3期共同研究の概要

1つめのテーマは、「サステナブルな地域社会を実現する自律分散協調リモートワールド(災害科学×リモートワールドで実現する「地域の命を守るメタバース空間のヘルスケアサービス」)」だ。

IOWNのデジタルツインコンピューティングを活用し、メタバース空間にデジタルヘルスケアサービスを提供する場を作ることで、医師・専門医不足の解消などを目指す。

また、データに基づいた効率的な避難支援や、在宅避難での災害関連死などの抑制に貢献するデジタル災害避難支援にも挑む。「能登半島地震の時も、避難したくても避難できなかった方がいた。そうした在宅避難の一助になるようなものを考えている」と小山氏は話した。

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