JR東日本、NTT東日本、KDDIの3社は2023年12月26日、東京都データ連携・活用促進プロジェクトの採択を受け、都市OSを活用した新たなサービス提供の実証に向けた協定を12月1日に締結したと発表した。
実証では、高輪ゲートウェイ駅と品川港南エリアの街区を対象に、鉄道運行データと人流データを活用して、非常時における「帰宅困難者のスムーズな避難誘導による混乱防止」および平時における「滞在需要創出による都市混雑緩和」に取り組み、都市の社会課題解決を目指す。また将来的には、エリア間の回遊性・滞在満足度、QoLの向上を目指すという。
実証の目指す将来像
実施期間は、2023年12月1日~2025年3月31日。駅での実証は2024年3月からを予定する。
実施内容は、以下の通り。
①データ連携基盤「都市OS」の実装と連携エリア拡大の準備
TAKANAWA GATEWAY CITYでの都市OSの実装に加え、本実証用に他エリアとの連携検証機能を共通の思想で構築し、将来のエリア間データ連携の準備を開始する。
② 鉄道運行データと人流データを活用した取り組み
首都直下型地震の非常時を想定した案内誘導サービスを検証する。具体的には、高輪ゲートウェイ駅や品川港南エリア内の施設(調整中)において、蓄積された人流データなどの都市OSのデータを組み合わせ、避難誘導の案内放送、ロボットによるお客さまの誘導を実施し、一時避難と街への誘導をスムーズに行うための検証を行う。また、平時において、鉄道遅延等による駅や電車の混雑時の誘導や、遅延解消後に帰宅等を促す案内誘導を検証する。
実施体制
実証実験を通じて、TAKANAWA GATEWAY CITYと品川港南エリアのデータ連携に必要な都市OSの設計思想や基本機能をエリア共同で検討することで、開発が進む品川駅周辺エリアとの連携によるエキマチ一体の新たなスマートシティモデルの実装を目指すとしている。