最大450Mbpsの無線LAN APなど新製品も投入
会見では新製品も紹介された。まずはキャンパスネットワーク向けのコアスイッチ「HP A10500」である。ワイヤスピードの10GbEを最大128ポート実装できるA10500の特徴は第一に、スロット当たり160Gbpsの帯域を提供できることだ。また、HP独自の仮想スイッチ技術であるIRF(Intelligent Resilient Framework)により、複数のスイッチを仮想化して論理的に1つのスイッチとして動作させられる。TRILLなどIRFと似た技術は他にもあるが、「3Comが開発してから6年が経つ非常に枯れた技術。きわめて現実的かつ安定的なフラットネットワークを実現できる」と大木氏は説明した。さらに40GbE/100GbEにも今後対応予定だという。
HP A10500スイッチの特徴 |
「HP E5400/E8200zl」は、従来比で最大39%のパフォーマンス向上を実現し、シャーシ毎にワイヤスピードのGbEを288ポート実装可能。「中規模ネットワークのコアスイッチやディストリビューションスイッチとして最適」(大木氏)だという。
「HP E-MSM430/460/466」は、最大450Mbpsで「業界最速」だというIEEE802.11nアクセスポイント。「企業においても、数年のうちにワイヤレスがプライマリー、ワイヤードがオプションという時代がやってくる」(大木氏)。
最大450Mbpsの無線LANアクセスポイント「E-MSM460/466」 |
「HP TippingPoint S6100N IPS」は、物理ネットワークと仮想ネットワークの両方に対応したIPSである。「VM間通信をディープパケットインスペクションできるのに加えて、vShieldとの共存も可能な唯一無二のIPS」だという。
「日本のユーザーのことは理解している」
また、日本での販売戦略についても言及された。日本のユーザー企業が実績や信頼性などを重視する保守的な傾向があるのに対し、HPのネットワーク事業はまだまだ“新参”のイメージが拭えないが、大木氏は「日本のお客様のことはもちろん理解している」と語ったうえで、「お客様とto beモデルを議論させていただくVisioning Workshopなどにより、安心感を持っていただく」などと語った。
さらに販売パートナー向けの支援策として「ExpertONE Networking認定制度」を用意。「従来シスコ製品を扱っていた方は特にハードルなくHPの製品を扱えるはず。今後ネットワークも手がけていきたいサーバー系のパートナーをExpertONEなどで支援していきたい」とした。