3.4.3 やりたくてやっている活動だから建前がない
リスペクターズのメンバーは、従来型の固定的な組織形態とは異なり、自らの意志で集っています。部署や職種、年齢、勤務地もバラバラですが、「何としても社内SNSを実現したい」「この会社を良くしたい」という強い思いのもと、「本業は忙しいけれど楽しいから」「自分がやりたいから」といったモチベーションで活動に参加しています。
メンバーは日常的に顔を突き合わせて活動するのは困難ですが、電子メールやNexti上のコミュニティ、社内ファイルサーバーなどを駆使し、オンライン上で議論を交わしています。 メンバーが一堂に会すのは2ヶ月に1回程度開催される定例会議ぐらいですが、オンラインコミュニケーションで十分に補っています。
そのため、メンバーの結束力はとても堅固です。集権的リーダーシップがなくとも、メンバー各自が強味を活かしながら活動しています。その秘訣は、Nexti運営の目的と方向性をしっかり共有し、ヒエラルキーがなく協力しやすい、全てのメンバーが同じレベルの情報を共有するよう努めていることなどにあります。
通常の業務では、個人の考えと組織の見解がしばしば相反してジレンマに陥るものです。それがリスペクターズの場合、本音で議論します。なぜなら、「この活動は自分達が主体的に推進していくものであって、誰かから強制されてやるものではない」という暗黙の共通認識をメンバーが一貫して持ち続けているからです。他人事ではなく、“自分事”なので建前の議論は不要です。
3.4.4 セクションを超えて集まるメンバー
当初8名からスタートしたリスペクターズでしたが、3年間でメンバーの増加や入れ替えを経て現在は、部署や職種、年次、得意分野も異なる個性豊かな数十名が集まっています。いわば、自ら“セクショナリズム打破”を体現しているわけです。Nextiの活動を通じて得られる気づきや出会いが本業にも良い刺激を与え、Nextiにかけるモチベーションを生んでいると言えます。
もちろん、メンバー全員が常に100%活動できるわけではありませんが、各々が可能な範囲で強味とアイデアを出し合い、その時々に動けるメンバーがうまく立ち回り、補完しあっています。メンバーの共通認識として「楽しみを感じなくなり、活動が苦痛になったら、そのときは無理して続けなくても良い」があります。「来る者拒まず、去る者追わず、戻ってくる者は温かくお出迎え」の精神で、可能な範囲で前向きに活動しています。そしてメンバーは、何より自身が楽しみながら活動していれば、Nexti全体の雰囲気も良くなることを実感しています。